A Bridge to Reconciliation/Side Story 2

From Sekaipedia
???
Kagamine Rin
Rin
——そっか、ひーちゃんはキミのおうちの
お向かいさんなんだね
少年
うん……まだそんなに病気がひどくなかった時は
よくぼくの家で遊んだんだ
少年
それで、リンちゃんやレンくんの歌も
一緒にいっぱい聴いて、ひーちゃんも大好きになってくれて……
少年
小学校が始まってからは、毎日お見舞いに来て
リンちゃん達の歌を歌ってくれるんだよ
Kagamine Rin
Rin
毎日!? すごいね……
少年
うん。ぼく、ひーちゃんしか友達がいないから、
すごく嬉しくて……
少年
でも、ひーちゃんが毎日来てくれてたのは、
ぼくが、ウソをついたせいなんだ
Kagamine Rin
Rin
……どんなウソを、ついちゃったの?
少年
……ひーちゃんの歌を聴くと、
病気がよくなるって言っちゃったんだ
少年
息がすごく楽だったとか、ご飯食べきれたとか、
最初はそれくらいだったんだけど……
少年
検査の結果がよくなったとか、
もっとよくなったら学校にいけるかもとか……いっぱい……
少年
会いたかったんだ……
少年
お父さんもお母さんも、毎日来てくれるけど……。
でも……ひーちゃんにも会いたかったんだ……
少年
小学校に入って、新しい友達ができたって
よく話してくれるんだけど……
少年
ぼく、ひーちゃんを
学校のみんなに取られちゃうんじゃないかって……怖くて……
Kagamine Rin
Rin
それで、ウソをついちゃったんだね……
少年
うん……
少年
でも、病気全然よくならなくて……。
海外のお医者さんに診てもらうことになっちゃったんだ
少年
あっちに行っちゃったら、
病気がよくなるまで戻ってこられないかもって……
少年
ひーちゃんも、ひーちゃんのお母さんから聞いちゃって……
ひーちゃん
歌ったら元気になるって言ったくせに!
ひーちゃん
一緒に、学校も行きたかったのに……!
ひーちゃん
ゆうくんのウソつき!
もう……歌なんて歌わない!
Kagamine Rin
Rin
そうだったんだ……
少年
うん……。
ひーちゃん、本当に来てくれなくなっちゃった……
Kagamine Rin
Rin
(この子がウソをついちゃった気持ち、
すごくわかるな……)
Kagamine Rin
Rin
(この子にとって、
ひーちゃんはかけがえのない友達なんだもんね)
少年
……ひーちゃん、歌うのすごく大好きなんだ。
なのに……、もう、歌わないって……!
少年
ぼくのせいで、歌が嫌いになっちゃったらどうしよう……!
少年
ううっ……ううう……
Kagamine Rin
Rin
……泣いちゃったら、また息が苦しくなっちゃうよ?
大丈夫……大丈夫だよ……
少年
ぐすっ……ごめんね、リンちゃん……
Kagamine Rin
Rin
ううん。いっぱい話してくれてありがとう
Kagamine Rin
Rin
……なんだかつらそうだし、
あっちのベッドで横になったほうがいいんじゃないかな
Kagamine Rin
Rin
——立てる?
少年
うん……
少年
ねえ、リンちゃん……
Kagamine Rin
Rin
なあに?
少年
ぼく、どうしたらひーちゃんと仲直りできるかな……
Kagamine Rin
Rin
…………
Kagamine Rin
Rin
まず、ウソをついたことを謝らなきゃ。
それから、なんでウソをついちゃったのかも話そう?
Kagamine Rin
Rin
キミにとって、ひーちゃんがどれだけ大切な友達なのか
伝えてあげたら、きっと仲直りできるんじゃないかな?
少年
そう、かな……
少年
でもぼく、体が弱いから……。
ひーちゃんと遊ぶ時も、おうちでゲームとか
歌を聴くとかしかできないし……
少年
学校のみんなとなら、もっといろんなこと……
Kagamine Rin
Rin
それは、ひーちゃんに聞いてみないとわからないよ?
Kagamine Rin
Rin
それから、歌のおかげで元気をもらってたよ
っていうことも伝えてあげなくちゃ
Kagamine Rin
Rin
あとは……ひーちゃんがどんなことを考えながら
歌ってくれてたのかも、聞いてあげてほしいな
少年
え……?
Kagamine Rin
Rin
ひーちゃんの歌で、キミは元気をもらったんでしょ?
それって、それだけ強い想いを込めて
歌ってくれてるからなんじゃない?
Kagamine Rin
Rin
だから、ひーちゃんがキミに怒ったのも、
ただウソをついていたからっていうだけじゃないと思うな
少年
そう、なんだ……
少年
……伝えないといけないことも
聞かなくちゃいけないこともいっぱいだね
少年
でも……ぼく、友達とケンカしたの初めてで……。
どうやって謝ったらいいの?
Kagamine Rin
Rin
んー……わたしは、レンとケンカしちゃった時は
最初に『ごめんね。仲直りさせて』って言うよ
少年
え……それで、いいの?
Kagamine Rin
Rin
きっとね!
Kagamine Rin
Rin
大事なのは、ごめんなさいっていう気持ちと、
仲直りしたいっていう気持ちだと思うし
少年
…………
Kagamine Rin
Rin
まだ、心配?
少年
うん……。
ごめん、いっぱい教えてくれてるのに……
Kagamine Rin
Rin
大丈夫だよ。大切な人とケンカしちゃったら、
すごく苦しいし、悲しいし、不安になっちゃうよね
Kagamine Rin
Rin
——もしキミがよければ、
わたしに手伝わせてもらうっていうのはどうかな?
Kagamine Rin
Rin
わたしって言っても、キミが作る『わたし』だけど
少年
え? ぼくが……作る?
Kagamine Rin
Rin
うん。言葉でうまく伝えられないなら、
ごめんねって歌で伝えるの
Kagamine Rin
Rin
キミのお父さん、昔わたしで歌を作ってたんでしょ?
だったら、教えてもらえばいいんだよ
少年
で、でもぼく、パソコンも触ったことないし、
曲を作るなんてムリだよ……
Kagamine Rin
Rin
1曲まるっとはそうかも。
でもワンフレーズとかメロディーとか!
Kagamine Rin
Rin
『ごめんね、仲直りしたい』っていう気持ちを
たくさん込めてみて
Kagamine Rin
Rin
その想いを、『わたし』がキミの代わりに
ひーちゃんに届けるよ!
少年
リンちゃん……
Kagamine Rin
Rin
——さあ、もう起きる時間みたいだよ
少年
え……! ま、待ってリンちゃん!
ぼく……
Kagamine Rin
Rin
えへへ、心配しないで?
わたしはいつだってキミの想いのそばにいるよ!
Kagamine Rin
Rin
フレー! フレー! ゆ・う・と!
がんばれ! がんばれ! ゆ・う・と!
少年
あっ! ぼくの、名前……!
Kagamine Rin
Rin
ふふっ。わたしは、キミならできるって信じてる!
きっとできるよ、悠斗くん!
Hospital Room
悠斗
ん……。……あれ、お父さん?
父親
おはよう、悠斗。発作を起こしたって聞いたから、
お父さんもお母さんも泊まらせてもらったんだ
父親
……目、赤くなってるな。
また、ひーちゃんのことで泣いてたのか?
悠斗
うん……それで苦しくなって……。
夢の中でも、いっぱい泣いちゃった……
父親
そっか……。ごめんな、お父さん達何も知らずに
ひーちゃんのお母さんに転院のこと話してしまったから
悠斗
ううん……ウソついてたぼくがいけないから……
???
まず、ウソをついたことを謝らなきゃ。
それから、なんでウソをついちゃったのかも話そう?
悠斗
あ……。
そうだ……ぼく、夢で……
???
『ごめんね、仲直りしたい』っていう気持ちを
たくさん込めてみて
???
その想いを、『わたし』がキミの代わりに
ひーちゃんに届けるよ!
悠斗
…………!
そうだ、やらなきゃ……
悠斗
お父さん、ぼく曲を作りたいんだ!
だから、リンちゃんのやりかた教えて!
セカイの狭間
Kagamine Rin
Rin
あの子の想いの欠片、消えちゃった……。
ちょっとは、背中を押してあげられたかな
Kagamine Rin
Rin
本当なら、想いの持ち主を見守るだけなんだけど……。
わたしやレンのことが大好きな子達なら、放っておけないよね♪
Kagamine Rin
Rin
(それに、あの子の『助けて』っていう気持ちを
セカイが感じて、出会わせてくれたのかもしれないし)
Kagamine Rin
Rin
……がんばってほしいな
Kagamine Rin
Rin
ううん。あの子なら大丈夫!
よーし、ここから応援しよーっと!
Kagamine Rin
Rin
フレー! フレー!


Notes[edit | edit source]


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