A Spot-On Premonition/Side Story 1

From Sekaipedia
ふう……。
みんなの動き、綺麗にそろってたね
愛莉
ええ。新しくした前後と左右の入れ替わりも、
バッチリだったんじゃないかしら!
みのり
や、やったー……!
あそこ、すっごく練習したもんね
リン
うん! 練習し始めた時なんて、
お互いごっつんこしそうになったりして、大変だったなあ
ふふ。やっぱり、練習は嘘をつかないわね。
やればやるほど、みんな上手になっていったもの
キリもいいし、一度休憩を入れようか
みのり
えへへ……助かりまーす
ミク
ふふ。じゃあしばらく休憩だね
(——このあとは、さっきのフォーメーションを
もう一度確認して、それから……)
リン
はーるーかーちゃん♪
今カイトくんがね、飲み物差し入れしてくれたの!
はいこれ!
ありがとう、リン。
あとでカイトさんにもお礼を言わないとね
リン
うん! あ、そういえばカイトくん、
オリジナル曲のこと気になってるみたいだったよ
リン
わたしもどんな曲かなーって楽しみにしてるんだ♪
でも話を聞いたのついこの前だし、まだできてないよね?
そうだね。だけど、曲の方向性は決まってて、
デモ曲を作ってもらってるところだよ
リン
わあ! じゃあ送られてくるのが待ち遠しいね♪
うん、私もすごく楽しみ。
実は、昔から私を応援してくれてた子が曲を作ってくれてるの
リン
そうなんだ……!
ねえねえ、もっとその話聞きたいな!
ふふ、いいよ
リン
——遥ちゃんとASRUNの曲に助けられた、か……!
すっごくすてきなお話聞いちゃった!
ふふ、ありがとう
アイドルとして、ちゃんと希望を届けられていたことは、
みのり達が思いださせてくれたし、
リアルイベントでもすごく感じたけど——
長谷川さんの話を聞いて、『頑張ってきてよかった』
『ちゃんと届けられてた』って改めて実感できたの
私は一度、
取り返しのつかないことをしてしまっているから……
リン
それは……一緒のグループだった子のこと?
のどを壊しちゃったっていう……
うん……。
真依っていうんだけどね……
スランプになってうまく歌えなくなった真依に、
私は——
……真依。
今日がいい日じゃなくても、明日はきっといい日になる
希望を持って頑張れば——きっと、道はひらけるから
……もともと真面目で頑張り屋だった真依に、
そんなことを言ってしまったの
それで真依はオーバーワークをして、喉を……
リン
あ……
あの時、真依にもっと違う言葉をかけていたらって、
もう何度考えたかわからない
リン
遥ちゃん……
過去は変えられないし、消すこともできない……。
だから私は、この痛みや後悔と一緒に
これからも生きていかなくちゃいけない
それでも……
それでも今、私達は笑えてる
真依も、舞台っていう新しいステージで
もう一度輝こうとしてる
だから私も……アイドルとして希望を届け続けようと思う
届けようとしなければ、
誰にも希望を届けることはできないから
リン
……!
リン
遥ちゃんって、やっぱりすごいなあ。
まっすぐっていうか、強いっていうか!
私は、強くなんてないよ。
今ステージに立てているのはみのり達のおかげだしね
それに……こうやって誰かに聞いてもらって、
自分の気持ちを確かめたくなったりしちゃうんだ
ちょっと恥ずかしいよね
リン
ううん、そんなことないよ!
リン
だってわたしは、遥ちゃんのいいところも悪いところも
たくさん知りたいもん!
え?
リン
わたしもこのセカイも、
遥ちゃん達の想いから生まれてるでしょ?
だからなのかはわからないけど……
リン
みんなのことを知るたびに、
自分のこともどんどんわかっていく感じがするの
自分の、こと?
リン
うん! どんな歌を歌って、どんなステージをやって、
それで、どんな想いを伝えたいのか!
リン
だからね。自分に話してるみたいに、
わたし達に話してくれていいんだよ
リン
いいことも悪いことも、
楽しいことも苦しいことも、全部!
リン……
そっか、自分に話してるみたいに、か……
じゃあ、またこうやって話を聞いてもらっちゃおうかな
リン
うん、任せて♪
ふふ。ありがとう、リン

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