Cherry Blossoms Across Sekai, Interconnecting Our Feelings/Story/Chapter 8

From Sekaipedia
リン
う、ううん……。
あれ? ステージの上……?
リン
で、でも今……! あれれ~?
レン
あれ、リン?
いないと思ったら、こんなところで寝てたの?
MEIKO
MEIKO
風邪ひくわよ?
アイドルは体調管理が基本なんだから!
リン
ね、寝てたわけじゃないもん~!
リン
えっと、ステージの裏に想いの欠片があって、
触ったら不思議な木がある原っぱに出たの!
リン
それでね、そこにはみんながいたんだ!
あ! みんなっていっても、
みんなとはぜんぜん違うみんなで——
レン
リン、いったん落ち着いて。よくわからないよ。
……ぜんぜん違うみんなって、僕達じゃないってこと?
リン
う、うん! レンやめーちゃんにそっくりだったけど、
なんか違うっていうか……
レン
どういうこと?
MEIKO
MEIKO
あるとしたら……他のセカイのわたし達に
会ったっていうことかしら?
MEIKO
MEIKO
でも、そんなの今まで、
一度もなかったわよね……
リン
うーん……。
じゃあ、あれは見間違い……だったのかなあ?
レン
メイコ、起きて起きて!
MEIKO
MEIKO
ん……。
ここは……いつものセカイ?
MEIKO
MEIKO
私達、いつの間にか戻ってきてたのね
レン
ねえメイコ、あの場所でミクやリンっぽい人と
目が合わなかった!?
MEIKO
MEIKO
ええ、あれは……
たしかにミク達みたいだったわね
レン
だよね! あれ、なんだったんだろう?
MEIKO
MEIKO
想いの欠片から、
誰かの想いを垣間見ることはあったけど……。
こんなことは初めてだわ
MEIKO
MEIKO
(もしかしたら、さっきの場所は、
セカイとセカイがつながる場所……?)
MEIKO
MEIKO
(でも、本当にそんな場所があるのかしら……?)
レン
もう1回見られないかな!?
まだ想いの欠片が残ってるかも……!
MEIKO
MEIKO
……いえ、残念だけど、もう無いみたいだわ
MEIKO
MEIKO
……結局あれは、なんだったのかしら……
レン
すっごく不思議だったけど……。
でもオレ、嬉しかった!
MEIKO
MEIKO
え? どうして?
レン
オレ、みんなに見せたいと思って桜を探してたんだ。
喜んでもらいたいなって思って
レン
だから……メイコだけにでも
桜の花びらを見せられてよかったな
MEIKO
MEIKO
……ふふ、そうね。綺麗な桜だったわ。
今度は、みんなで見られるといいわね
ルカ
あれ、そこにいるのって……メイコとレン?
どしたのー?
ルカ
あ、わかった! ふたりとも迷子でしょ〜?
仕方ないから、私がカフェまで案内して——
レン・MEIKO
『違うってば』
『違うわよ』
ルカ
(さっきの光景……。
一瞬見えた、いつもとは違うみんなの姿……)
ルカ
(あれは……もしかして、別のセカイの……?)
ルカ
(誰かの想いの欠片がセカイに流れ着くことは
今までにもあったわ)
ルカ
(でもそれが、別のセカイの私達を見せる
なんてことはなかった)
ルカ
(何か……特別な欠片だったのかしら?)
ルカ
もしかして、あの場所を見せてくれた想いは——
KAITO
KAITO
あ……ルカ、こんなところにいたんだ
ルカ
カイト……。
わざわざ探しに来るなんて、どうかしたの?
KAITO
KAITO
えっと、ミク達と探してたんだ
KAITO
KAITO
一歌達にお花見の準備をしてもらうお礼に、
1曲プレゼントしようって話になって……
ルカ
……そういうことだったのね。
わかったわ、みんなで練習しましょう
KAITO
KAITO
……?
ルカ、何かいいことでもあったの?
ルカ
ええ……ちょっとね
ルカ
(桜は見せてあげられないけれど——
みんなに、素敵な話ができそうね)
KAITO
KAITO
う……
うさぎのぬいぐるみ
ピエーン!
いぬのぬいぐるみ
カイト~! エーン……!
うさぎのぬいぐるみ
戻ッテキテクレテヨカッタヨ~!
プレゼントをアゲタラ、イナクナッチャッタカラ……
KAITO
KAITO
ああ……ごめん、心配させたみたいだね。
よしよし。僕はちゃんとここにいるよ
ねこのぬいぐるみ
カイト~!
KAITO
KAITO
(それにしても——)
KAITO
KAITO
(あれは……別のセカイのミク達に見えた)
KAITO
KAITO
(でも、別のセカイのミク達に会うなんて、
今まで一度も……どうして急に……)
KAITO
KAITO
(……もし、あるとすれば……)
KAITO
KAITO
(僕達と、他のセカイの僕達の想いが、
あの場所を生み出した……?)
KAITO
KAITO
(理屈や原理はまったくわからないけれど……
もしかすると、みんながここにやってきた時のように——)
KAITO
KAITO
(想いが、本来出会えないはずの僕達を、
出会わせてくれたのかもしれない)
KAITO
KAITO
でも……どんな想いが……?
あ……
KAITO
KAITO
そうか。
あの木に集まったっていうことは——
KAITO
KAITO
別のセカイの僕達も……
『みんなのために頑張りたい』って
強く想っていたんだろうな
ミク
カイトー!
みんなが桜の花びらを集めてきてくれたよー!
KAITO
KAITO
——ああ、今行くよ!
ミク
あ……
ミク
いつものセカイだ……
リン
あ、ミク。見つけた
ミク
リン……。
どうしたの?
リン
……あやとり。
一緒にやる相手がいないとつまらない
ミク
あ……ごめんね
リン
こんなところで、何してたの?
ミク
えっと……探し物
リン
そうなんだ……探し物、見つかった?
ミク
ううん。
でも、不思議なことがあって……
リン
……あれ?
ミク、頭に何かついてる
ミク
頭……?
あ、これ……
ミク
桜の、花びら……
リン
ミク? どうしたの?
ミク
……ふふ
ミク
あのね、わたし、
桜の花びら、つかまえたよ
リン
えっ? どこで?
ミク
ふふ。それはね——

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