Live with memories/Story/Chapter 2

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一歌
もしかして喧嘩してるのって、あの——
???
……っ。お兄ちゃんとなんて、もう話したくない!!
???
花乃!!
???
……!
す、すみません!
一歌
あ……!
???
花乃!
ちゃんと話を——わっ!
穂波
危ない! 車が——!
運転手
急に飛び出すな! 危ないぞ!
???
す、すみません!
う……
一歌
大丈夫ですか!?
???
あ……すみません、大丈夫です。
車を避けた拍子に肘を擦ってしまっただけで……
???
——え? Leo/needの……!?
咲希
……わ! 肘痛そう!
服にまで血がにじんじゃってるよ~!
一歌
ど、どうしよう……!
手当てしないと……!
???
いえ、そんな!
皆さんにご迷惑をかけるわけには……
穂波
——いえ、迷惑なんかじゃありませんよ。
それより早く手当てしないと……
穂波
志歩ちゃん、お店に救急箱とかあるかな?
道具があれば手当てできると思うの
志歩
たしかあったはず。
今借りてくる
咲希
えーっとあとは……座れるほうがいいよね!
いい場所ないかな?
一歌
じゃあ、そこの公園に行こう!
立てますか?
???
あ……ありがとうございます
穂波
——はい。
これで大丈夫ですよ
???
ありがとうございます。
とても助かりました
穂波
折れたりはしてないと思いますけど……。
でも念のため、病院には行ってくださいね
???
はい
葉太
あの……Leo/needの皆さんですよね。
はじめまして。吉崎葉太といいます。
いつもライブ、楽しませてもらっています
一歌
あ、ど、どうも
葉太
今日もライブのあとで疲れてるはずなのに
こんなによくしてくださって……ありがとうございます
穂波
いえ、そんな。
全然気にしないでください
咲希
そうですよ!
むしろアタシ達のほうこそお礼を言いたいくらいです!
いつもふたりで見に来てもらってますし!
葉太
え?
いつも見に来てるって……俺達のこと、知ってるんですか?
一歌
はい。いつも、ふたりで最前列に来てくれてますよね
一歌
楽しそうに聴いてくれるので、
印象に残ってたんです
葉太
……そうだったんですね
葉太
Leo/needの皆さんに
覚えてもらっていたなんて、嬉しいです。
……知ったら妹も喜ぶと思います
葉太
その……こんなことを頼むのも、
申し訳ないんですけど……
葉太
——もし妹が次のライブに来たら、
話しかけてやってもらえませんか?
葉太
妹はまだ中学生なので、
できれば、ライブハウスにいる時は
信頼できる人に近くにいてほしくて……
志歩
え……それってどういうことですか?
いつもお兄さんが一緒にいるのに……
葉太
その……。
俺は——もうライブには行けないので
一歌
え? 来られないって、どういう……
葉太
……これから妹と、会わないことにしたんです
一歌
何か、あったんですか?
葉太
実はうちの両親は、離婚をしていて——
一歌
え?
葉太
あ、すみません……!
こんな個人的なこと、
皆さんにお話しすることじゃないと思うんですけど……
葉太
……去年両親が離婚してから、
俺と花乃——妹は別々に暮らしてるんです
穂波
そうなんですか……
葉太
はい。
ただお互いの家の様子も気になるので、
月に何度か会うようにしてるんです
葉太
——皆さんのことを知ったのは、その頃で
葉太
離婚のせいで妹はずっと落ちこんでたんですけど、
皆さんのライブを見てから、すごく明るくなったんです
葉太
『ひとりじゃない、一緒に頑張ろう』と
言ってもらっているみたいだと、よく言っていました。
あ、もちろん俺も……ファンです
咲希
そうだったんだ……!
えへへ、すっごく嬉しいです!
ありがとうございます
葉太
いえ、こちらこそ。
皆さんのライブのおかげで、妹も本当に楽しそうでした
一歌
だから最前列に来てくれていたんですね
一歌
(でも……離れて暮らしてても一緒に遊ぶような
仲のいいきょうだいなのに、
どうして会わないっていう話になったんだろう……)
葉太
それで、これまでは問題なくやってきたんですけど……
葉太
——半年前に父が再婚して、
妹に新しい家族ができたんです
志歩
新しい家族……
葉太
それで妹は家に居づらくなってしまったみたいで……。
……次第に、外で会おうと言われる頻度が増えたんです
穂波
そうなんですね……
葉太
はい。新しい家族の皆さんはいい人のようなんですけど、
やっぱりまったく知らない人が家にいるとなると、
妹も気になってしまったらしくて……
葉太
それで俺も、妹が新しい家族に慣れるまで、
ゆっくり見守ろうと思ったんです
葉太
だけど、それから会う頻度がどんどん増えていって……
志歩
…………
葉太
それで先日、さすがにもっと新しい家族と過ごしたほうがいいと
話したら、『お兄ちゃんがいるから新しい家族なんていらない』
と言われて……
葉太
……それで気づいたんです。
花乃がいつまでも新しい家族と向きあえないのは、
前の家族が——俺がそばにいるせいじゃないかって
咲希
そんな……
葉太
俺は、花乃の支えになりたいと思ってます。
でも、だからっていつまでも一緒にいられるわけじゃなくて……
葉太
将来のことを考えたら、新しい家族と、
もっと心を開いて話せるようになったほうがいいと思うんです
葉太
だから……今日、
『もう会うのはやめよう』と言いました
一歌
それで……
???
——お兄ちゃんのバカっ!!
葉太
……ちゃんと、新しい家族と仲良くなってほしいと
説明したつもりだったんですが……。
うまく伝わらなかったみたいです……
一歌
(……気持ちがうまく伝わらないで、
そのままあんな喧嘩に……)
一歌
(それってすごく——)
一歌
(すごく……寂しいな)
葉太
今日はいろいろとありがとうございました。
初対面なのに、身の上話を聞かせてしまってすみません
葉太
その……。ライブ、頑張ってください。
俺も落ち着いたら、また聴きに来ます
葉太
では、失礼します
一歌
あ……あの!
葉太
え……?
一歌
あ、えっと……。
今日は喧嘩になっちゃったかもしれませんけど……
一歌
……ちゃんと、妹さんとわかりあえるといいですね。
このまま離れ離れになるのは、すごく寂しいと思うので……
葉太
……はい。ありがとうございます。
また連絡をとって話しあおうと思います
葉太
それで、ふたりとも納得した上で、
妹とはもう会わないように……
葉太
会わない……ように……
一歌
……っ
葉太
……すみません。それじゃあ、俺はこれで。
本当に、今までありがとうございました
一歌
あ……
志歩
将来のことを考えたら、離れたほうがいい……か。
……妹さんのこと、本当に大事なんだろうね……
咲希
うん……でも……。
お兄さん、寂しそうだったね……
穂波
……何か、力になれたらいいんだけど……
志歩
でも……人の家のことに、
口を出すわけにもいかないしね
一歌
何も……できないのかな……

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