Watching Over the Very First Feelings/Side Story 2

From Sekaipedia
ミク
♪—— ♪——
まふゆ
……ミク
ミク
あ、まふゆ。いらっしゃい
まふゆ
…………
ミク
…………?
ミク
(まふゆ、今日はどうしたのかな)
ミク
(来てくれるのは、嬉しい。
でも……苦しいことがあったのかな)
ミク
…………
まふゆ
……別に、苦しいわけじゃないよ
まふゆ
宿題が終わったけど、25時までまだ早かったから
なんとなく休憩しに来ただけ
ミク
…………
ミク
……よかった
ミク
まふゆ。隣、座っていい?
まふゆ
うん
まふゆ
…………
ミク
…………
ミク
(……まふゆ、ちょっとだけ疲れてる)
ミク
(でも、本当に苦しくなさそう。……よかった)
まふゆ
……ねえ、ミク
ミク
なあに、まふゆ
まふゆ
そのまま、話を聞いててほしい
ミク
……? うん、わかった
まふゆ
このあいだ、2年前のことを話したでしょ
まふゆ
あの時……私、自分がその頃何をしていたのか
ほとんど覚えてなかったの
ミク
え?
まふゆ
中学生だったっていうのはすぐにわかったけど、
それ以外は真っ白で……
まふゆ
それが2年前のことだったからなのか、
それとも、もう“私”がいなかったからなのかは、
考えたけど、わからなかった
ミク
でも……。
学校の話も奏の曲の話も、してくれた
まふゆ
うん……
まふゆ
奏が話し始めて、そういえば奏の曲を聴いたのも
あの頃が最初だったなって思いだして……
まふゆ
どうやって知ったんだっけ、とか
それからどうしたんだっけって、
少しずつはっきりしていったの
まふゆ
だから、あの時話した以外のことは……。
学校のこととかは、ほとんど覚えてない
ミク
…………
まふゆ
でも、奏の曲のことや
最初に曲を作ろうと思った時のことは思いだせた
まふゆ
どうして、かな
ミク
わからない……
ミク
あ、もしかしたら……まふゆにとって大事なことだから、
思いだしたいって思ったのかも
まふゆ
……そう、なのかな
ミク
…………
ミク
ねえ、まふゆ。
他に何か感じたり、考えたりした?
まふゆ
他に……
まふゆ
……そうだね。奏に出会ってなかったら、
今の私はどうなってたんだろう、とか……
まふゆ
もしここで……セカイで、ミクと出会ってなかったらとか。
そういうことは、少し考えた
まふゆ
もし奏にも会えなくて、ミクにも会えてなかったら、
きっと今頃、消えちゃってたかもね
まふゆ
からっぽで、何も感じられなくなって、
歩くこともできなくなって……
まふゆ
ただ腐っていくのを待つだけになって、
ゆっくり静かに……
ミク
まふゆ……
まふゆ
今のは、もしもの話だよ
まふゆ
奏の曲に出会えて、奏と曲を作り始めて、
絵名や瑞希、ミクと出会って……
まふゆ
……いろいろ、よかったって、思う
ミク
あ……
ミク
うん
まふゆ
……ミク。
前に、セカイは消えないって話、したよね
まふゆ
私が本当の想いを見つけて、歌が生まれたあとも
このセカイは残り続けるって
まふゆ
あれは——今も、変わらない?
ミク
大丈夫、消えたりしない
ミク
想いは、忘れられたり、
変わってしまったりするかもしれないけど——
ミク
一度生まれた想いが、消えてしまうことはないから
ミク
だから、セカイは消えたりしない
ミク
まふゆの想いも、
わたしとこのセカイが、覚えてる
ミク
ずっと、ずっと、いつまでも……
まふゆ
……そっか
まふゆ
あ……。
そろそろ、戻らないと
ミク
うん。来てくれてありがとう、まふゆ
まふゆ
……また来るね、ミク
ミク
——大丈夫だよ、まふゆ。
いつでも待ってるから

Back to the top

Cookies help us deliver our services. By using our services, you agree to our use of cookies.