At the Very Least, to Me/Side Story 2

From Sekaipedia
???
Miku
——欠片のもとになった想いがなんなのか、
なんとなくわかってきた気がする
Miku
(それは、きっと——)
Miku
……!
今、一瞬だけ想いが強まった……
Miku
(わたしが、どんな想いなのか気づいたからかな……)
Miku
——お願い。
キミ達の想いに、あともう少し触れさせて……
Miku
また感じた……! あっちかな!
Miku
あっ、木箱が地面に埋まってる。
もしかして……
Miku
これだ……!
弱いけど、ここからたくさんの想いを感じる
Miku
でも……なんでこんな箱の中に?
Miku
とりあえず、ふたのところだけでも土をどけないと……。
よいしょ……よいしょ……
Miku
え……なんだろう、このふた。
たくさん釘が打ってある。それに鎖と、南京錠まで……
Miku
この木箱の中の想いって、
そこまでして、しまわないといけないものだったの?
Miku
あ……紙が落ちてる
Miku
『進路』……『第一希望』……。
何も書いてない……
Miku
こっちの紙は……テストの答案用紙?
Miku
……これ、もしかして小説?
Miku
でも、この映ってるページまでしかない。
書きかけなのかな……
Miku
(……このセカイで見つけたものは、
小説もマンガも、楽譜も全部作りかけだった)
Miku
(それに、進路やテストの紙も真っ白だったり、
途中までしか答えてなかったり……)
Miku
(そんなたくさんのみんなの想いが、
この箱にしまわれてる……)
Miku
……違う。
これは、しまったんじゃない
Miku
きっと、隠したんだ……
Miku
……嫌になっちゃったのかな。
それとも、怖くなっちゃったのかな……
Miku
だからふたをして、隠して……
Miku
やっぱり、この欠片のセカイのもとになってる想いは——
Miku
……自分で、自分の道を決めるのって難しいよね
Miku
今していることが本当に正しいのか、
それでちゃんと足りてるのか……
Miku
どれだけ頑張ってても、
不安になったり、怖くなったりするし——
Miku
自分が自分らしく頑張れる場所や、
自分を必要としてくれる場所を見つけるのって
とっても大変だよね
Miku
夢を見ることもすごく勇気がいるし、
叶えられる人はほんのちょっとしかいなくて……
Miku
きっと……たくさん不安になって、迷って、焦って……
Miku
すごく、苦しかったんだね
Miku
こんな風に、箱に閉じこめて
鍵をかけて埋めてしまうくらいに……
Miku
誰にも、知られたくなかったのかな……。
打ち明けられなかったのかな……
Miku
それとも……苦しいのが嫌になって
捨てちゃったのかな……
Miku
…………っ
Miku
……わからないよ。
こんな風に、ふたをしちゃったら……
Miku
すごく……すごく苦しかったのかもしれないけど——
それでも、大切な想いなのに……
Miku
キミ達の、心なのに……
Miku
今すぐキミ達のところに行って、
手を握って歌いたい……
Miku
わたしがいるよって——
Miku
人に知られたくなくても、言えなくても、
わたしになら、話してくれたりしないかな……
Miku
わっ……!!
Miku
……っ! 欠片のセカイが……
Miku
待って……! まだ消えてしまわないで!
Miku
苦しくて、つらくて、
思いだしたくない気持ちかもしれないけど……
Miku
それでも……キミ達の心で、想いなんだよ?
Miku
だから……なかったことにしないでほしいの
Miku
キミ達が覚えていたくないなら、忘れてもいい……
Miku
でもせめて、わたしに預けてくれないかな?
Miku
——大丈夫。
ひと欠片も、こぼしたりしないよ
Miku
さあ、一緒に……!
セカイの狭間
Miku
……間に合ってよかった
Miku
ありがとう、大切な想いをわたしに託してくれて
Miku
(……大丈夫。全部ここにある)
Miku
(いつか——)
Miku
(いつか、誰かの強い想いと共鳴して、
セカイの一部になるかもしれない)
Miku
(それで、そのセカイで歌が生まれたら——
少しは、この欠片達も報われるのかな)
Miku
その時が来るまで、わたしがそばにいるからね
Miku
——♪ ——♪

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