Connecting Painful Hope/Story/Chapter 2

From Sekaipedia
数日後
???
長谷川
『あ、あの……っ!
長谷川里帆と申します。
今日は皆さん、よろしくお願いします!』
Kiritani Haruka
Haruka
桐谷遥です。
こちらこそ、メールを送ってくださってありがとうございます。
とても助かりました
長谷川
『いえ、そんな……!
こちらこそ、ありがとうございます!』
長谷川
『……はあ。
私がモモジャンの曲を作れるなんて、
なんだか、まだ信じられません……』
Momoi Airi
Airi
ふふっ。
そんなに喜んでもらえて、わたし達も嬉しいわ
Momoi Airi
Airi
でも、びっくりしたわよね。
新曲をどうしようか話してたところに、
ちょうど長谷川さんから連絡がきたんだから
Hanasato Minori
Minori
うんうんっ!
数日前
Momoi Airi
Airi
えっ!?
わたし達の曲を作らせてもらいたい、ってメールがきたの!?
Kiritani Haruka
Haruka
昨日の夜に届いてたの。
メールに、この人が作った曲のURLがのってたから
聴いてみたんだけど……
Hanasato Minori
Minori
どんな曲だったの?
Kiritani Haruka
Haruka
うん、なんていうか——
Kiritani Haruka
Haruka
……実際に聴いてもらったほうが早いかな。
ちょっと流してみてもいい?
Momoi Airi
Airi
ええ、わかったわ
Hinomori Shizuku
Shizuku
どんな曲なのか、楽しみね
Kiritani Haruka
Haruka
——いくよ
Hanasato Minori
Minori
すごい……!
この曲、すっごくキラキラしてる……!
Hinomori Shizuku
Shizuku
ええ! 明るくて、元気な気持ちになれる曲だわ
Momoi Airi
Airi
粗削りなところもあるけど、すごくいい曲ね!
それに、わたし達のカラーに合ってる感じがするわ!
Kiritani Haruka
Haruka
うん。私もそう思った。
それに……
Kiritani Haruka
Haruka
この曲からは、なんだか希望を感じるんだ。
明日も頑張ろうって思えるような——
Momoi Airi
Airi
いいんじゃないかしら。
この人なら、わたし達にぴったりな曲を
作ってくれそうな気がするわ
Hanasato Minori
Minori
この曲も、カバーして歌いたいくらいすてきだもんね!
Kiritani Haruka
Haruka
そうだね。じゃあ、曲はこのメールを送ってくれた人——
長谷川さんにお願いしようか
Kiritani Haruka
Haruka
あと、作曲の報酬についても案を考えたから、
少し相談に乗ってもらっていいかな
Hinomori Shizuku
Shizuku
ええ! 授業が始まるまで、
みんなで話しあいましょう!
愛莉・みのり
『おーっ!』
Kiritani Haruka
Haruka
——送ってもらった曲、すごく良かったです
Kiritani Haruka
Haruka
実は、あの曲の動画からたどって、他の曲も
いくつか聴かせてもらったんですけど……、
どれも希望を感じられる曲で、とても素敵だなと思いました
長谷川
『ありがとうございます……!
は、遥ちゃんにそう言ってもらえるなんて……!』
Kiritani Haruka
Haruka
え?
長谷川
『あ……! す、すみません桐谷さん!
あの……私、実は昔から、桐谷さんのファンで……』
Kiritani Haruka
Haruka
昔から?
長谷川
『は、はい……!
“明日をがんばる希望を届けたい”って言っていた姿が、
すごくかっこいいなと思って……』
長谷川
『それで私も、自分の曲で“明日をがんばる希望”を
聴いてくれるみんなに届けたいなって思ってるんです……!』
Kiritani Haruka
Haruka
そうだったんですね……
長谷川
『って言っても、まだ再生数は少ないですし、
あんまりたくさんの人には聴いてもらえてないんですけど……』
長谷川
『とにかく、その……桐谷さんに
希望を感じるって言ってもらえて、すごく嬉しいです!』
Kiritani Haruka
Haruka
……そっか。
じゃあ私からも、ありがとうを言わせてほしいな
Kiritani Haruka
Haruka
あの頃の私の言葉を覚えてくれてて——
曲作りにも活かしてくれてるなんて、すごく嬉しいよ
長谷川
『……!』
Hanasato Minori
Minori
わたしも長谷川さんの気持ち、すごくわかるよ……!
あの遥ちゃんの言葉、すっごくステキだったもん!
Momoi Airi
Airi
みのりはそれで遥に憧れて、アイドルを目指したんだものね。
遥みたいに明日をがんばる希望を届けたいって
Hanasato Minori
Minori
うんっ!
Hinomori Shizuku
Shizuku
そう思うと、みのりちゃんと長谷川さんは
似た者同士なのかもしれないわね
長谷川
『私と花里さんが……!?
そ、そんな……私なんて全然……!』
Hanasato Minori
Minori
えっ! わたしのほうこそ、全然曲とか作れませんし……!
Kiritani Haruka
Haruka
ふふっ
Kiritani Haruka
Haruka
(……そっか。
私達が長谷川さんの曲に惹かれたのは——)
Kiritani Haruka
Haruka
(長谷川さんが私達と同じ、
“明日をがんばる希望を届けたい”っていう想いを
持ってるからだったんだね)
長谷川
『えっと……MORE MORE JUMP!の皆さん』
長谷川
『わ、私の曲は、そこまで再生数も伸びてないですし、
プロみたいにすごくいい曲も作れないかもしれません』
長谷川
『けど……、聴いてくれる人に希望を届ける曲を
作れるようにがんばりますので……!
よろしくお願いします!』
Kiritani Haruka
Haruka
——はい!
こちらこそ、よろしくお願いします
長谷川
『……なるほど。
ここまで応援してくれたファンの皆さんへの
感謝をこめた曲にしたいんですね』
Kiritani Haruka
Haruka
はい。支えてくれるファンがいるからこそ、
私達はここまでやってこれたので
Kiritani Haruka
Haruka
最初のワンマンライブでは、まず何より感謝を伝えたいんです
長谷川
『——わかりました!』
長谷川
『じゃあ、メロは想いを歌い上げられるようにローテンポにして、
サビでは一緒に歌えるような元気なパートを作ってみる、
なんてどうでしょうか? たとえばこんな風に——』
Hanasato Minori
Minori
わ、そんなにすぐメロディー作れちゃうんだ!
すごーい!
長谷川
『あ、なんとなく、こんな感じかなっていう
くらいなんですけど……!』
Hinomori Shizuku
Shizuku
でも、すごく素敵だわ。
キーもちょうどよくて歌いやすそうだし
Momoi Airi
Airi
たしかにね。
個人的には、もうちょっと高くてもいいかなって思うけど
長谷川
『いいですね!
あ、でも上げすぎたら歌う時につらくならないかな……』
長谷川
『あの、よければ皆さんの声域を教えていただけませんか?』
Hanasato Minori
Minori
せいいき?
Hinomori Shizuku
Shizuku
声の高さや低さの範囲のことよ。
歌う人は大抵、どれくらいの高さまで歌えるか、とか
どんな声で歌えるかを調べるの
Kiritani Haruka
Haruka
調べないまま曲を作ると、
高すぎて歌えなかったりするからね
Hanasato Minori
Minori
なるほど~!
Momoi Airi
Airi
……でも、どれくらいだったかしら?
昔調べてもらったけど、覚えてないわね……
Kiritani Haruka
Haruka
私は前に調べた時から結構時間が経ってるから、
少し変わってる可能性もあるかも……
長谷川
『それなら、簡単に調べられるアプリがあるので、
このあと調べて送ってもらえませんか?』
長谷川
『地声と裏声、あとできればミックスボイス。
3種類の声域をいただけると嬉しいです』
Hanasato Minori
Minori
ミックスボイスって?
Hinomori Shizuku
Shizuku
ええっと、地声と裏声のあいだの声で歌う……
って言えばいいのかしら?
Momoi Airi
Airi
ん~、説明が難しいわね……
Kiritani Haruka
Haruka
裏声みたいに、声帯を細長くしながら
声帯は震わせる感じで歌うんだけど……
Hanasato Minori
Minori
ほ、ほそながく……ふるわせる……?
Momoi Airi
Airi
なんか、余計に混乱させた気がするわね……
長谷川
『えっと……』
長谷川
『……もし不安なところがありそうでしたら、
お手伝いしましょうか?』
Kiritani Haruka
Haruka
え? いいんですか?
長谷川
『はい。声楽についてもちょっとだけ勉強してるので……。
家はシブヤの近くにありますし、いつでも手伝いに行けますよ』
Hanasato Minori
Minori
あ、ありがとうございます~!
Kiritani Haruka
Haruka
助かります。
では、収録する場所を決めたら、改めて連絡しますね
長谷川
『はい。よろしくお願いします!』

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