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Chapter 3: Open Up!
切り拓け！ (Kirihirake!)
切り拓け！ (Kirihirake!)
Character appearances:
Akito
Why's something like this here
...?
...?
なんで、こんなもんがここに……
Footsteps
Footsteps
Len
彰人、どうしたの？
Akito
あ……。 こいつを見つけてな
Len
これって……フライヤー？
Akito
ああ、前に出たイベントのやつだ
Rin
そうなんだ！
Rin
あれ？ でも…… Vivid BAD SQUADって書いてないよ？
Akito
まあ、昔のイベントだからな
Akito
こいつは—— 中学の頃、オレがひとりで出たイベントのフライヤーだ
Len
あ……！ それってもしかして、前にルカ達が言ってた……
Akito
……ああ。 Crawl Greenに泥を塗っちまった……あのイベントだな
Akito
もしかすると——
Akito
セカイに、 オレが苦しんだ時の想いが反映されてんのかもしれねえな
Music starts
Len
え？
Akito
オレは、歌うようになる前はサッカーやってて、 ……そんで挫折した
Akito
で、お次は散々な出来だったイベントのフライヤーだ
Rin
あ……
Akito
（そう考えると……）
Akito
（オレはつまずいてばかりだったな）
Akito
（最初はサッカーだ。 ……覚悟がなかったことを思い知らされた）
Akito
（RAD WEEKENDを見て、 歌うって決めてからも、思うようにならねえ。 くだらねえ言い合いの末に、大事な場所にまで泥を塗った）
Akito
（冬弥に出会って、死に物狂いで練習しても、 全然足りなくて観客にバカにされて——）
Akito
（今はようやく力がついてきたが…… 本当に、うまくいかねえことばっかりだった）
Len
そう考えると——彰人って本当にすごいよな
Music stops
Akito
——は？ なんだよ急に
Len
だってさ、彰人はずーっと苦しい想いしてきたのに、 それでもがんばってがんばって……
Len
今じゃ、街中のみんなに火をつけちゃうくらいの 歌が歌えてるでしょ？
Len
それって……本当にすごいよ！
Akito
おだてても何も出ねえぞ？
Music starts
Rin
でも、わたしもレンの言うとおりだなって思った！
Akito
え？
Rin
わたし、彰人くんくらい苦しい目にあってたら、 絶対途中でダメだーってなっちゃうもん！
Len
そうだよ！ 簡単にできることじゃないって！
Len
——彰人はさ、 そうやって自分の道を切り拓いていったんだ
Len
それってやっぱりすごいし……カッコイイよ！！
Akito
（……かっこいい……か）
Akito
（そんな風に考えたことはなかったな）
Akito
（オレは、『そうするしかなかった』から続けてただけだ）
Akito
（超えるって覚悟決めたくせに半端な真似をしたら、 オレがオレ自身を許せねえ。 だから……立ち止まれなかった）
Akito
（それに今も、オレは自分を 『かっこいい』とは思えねえ）
Akito
（なんせ……道半ばだ。 前より成長したっつっても、まだ夢を叶えられたわけじゃない）
Akito
（だが……）
Flashback begins
Flashback ends
Akito
（あの時、オレは——オレのすべてを乗せる歌を見つけた）
Akito
（おかげで街のヤツらに火をつけることもできて……）
Flashback begins
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Flashback ends
Akito
（あいつらとも、肩を並べられるようになった。 そんな気がする）
Akito
（なら……）
Akito
（レンの言うことも、間違いってわけじゃねえのかもな）
Len
……あれ？ ねえ、彰人！ 壁、見て！
Music stops
Akito
ん？ なんだ？
Len
あのおっきな壁に、白い枠が描いてあるんだ！ さっきまでなかったのに！
Rin
あ、ホントだ！ それに——
Rin
あれ、なんだかサッカーのゴールの形みたいじゃない？
Akito
サッカーゴール？
Footsteps
Akito
……たしかに、この大きさはそうだな
Akito
（だが、どうしてゴールそのものが出てくるんじゃなくて 壁にゴールが描かれてんだ？）
Akito
（これじゃまるで、 『ここに蹴ってこい』って言ってるような——）
Akito
……！
Akito
……レン、そのボール、こっちにパスしてくれ
Len
え？ どうして？
Akito
景気づけだ
Music starts
Akito
（……オレは、オレの苦しかった過去の想いから、 こいつやフライヤーができたと思った）
Akito
（だが、それは違うのかもしれねえ）
Akito
（オレは苦しみながら道を切り拓いてきた）
Akito
（『苦しみだって糧にして先に進む』 ……そういう想いで生きてきた）
Akito
（ここに反映されてるのは——多分、その想いだ）
Akito
（だから壁にゴールがある）
Akito
（挫折も苦しみも全部、 あの壁を壊すための糧にしろ……ってな）
Akito
——この先も、オレの人生には、きっとでかい壁がある
Akito
だが、どんだけ挫けても、立ち止まらない限り、 いつか道は開ける
Akito
だから——死ぬ気でこじ開けていくために、 気合い入れようって思ってな
Len
……いくよ彰人！ パス！
Kick
Ball stops
Kick
Rin
……すっごーい！ トルネードシュートだ！！
Akito
いや、これは普通のミドルシュートだぞ
Len
でもすごいスピードだったよ！ さっすが彰人！
Akito
ったく、いちいち大げさだな……
Music stops
Wall cracks
Akito
……ん？ おい、今なんか、音がしなかったか？
Akito
なんか、固いもんが割れたような……
Rin
あ～！！ ここ、壁にヒビが入ってる！！
Akito
な……！？
Len
ホントだ！ 彰人、本当にトルネードシュート打った！？
Akito
いや、さすがにこの程度でヒビ入るわけねえだろ！
Rin
でも……入ってるよ？ ヒビ
Akito
一体、どうなってんだ……？