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Chapter 2: A Good Day for Supplementary Lessons
補習日和 (? (edit))
補習日和 (? (edit))
A Few Days Later
Kamiyama High School
An
はあ……
An
やだなあ、補習……
Mizuki
だね……これから5日間も補習なんて、 耐えられる気がしないよ……
Mizuki
でも、まさか弟くんまで一緒とはね。 弟くんも赤点取ったんだ~
Akito
うるせーな……。 補習なのはお前も同じだろ
Mizuki
ボクはふたりと違って出席日数が足りなかっただけだし~
An
あはは……。 そういえば、補習って具体的に何やるんだろ。 私、全然聞いてないんだけど
Akito
あー、たしか、基本は自習形式って言ってたな
Akito
けど、落とした科目のテストが最終日にあって それに合格すれば進級できるらしい
An
そ、そっか……。ちゃんと真面目に勉強しないとね
Akito
ああ……
???
——む? そこにいるのは……
Akito
げっ……
An
——天馬先輩?
Tsukasa
彰人に白石、それに暁山も! そろって移動とは、仲がいいな!
Akito
いや、別に……単に行き先が同じってだけです
An
私達、補習に行くところなので
Tsukasa
補習? そうか、お前達もか……
An
え? お前達もって……もしかして……
Akito
司センパイも補習なんすか?
Tsukasa
う、うむ……。情けないことにな……
Mizuki
わ~。まさかこんなに知り合いが 補習にひっかかってるなんて……
Mizuki
ちなみに、司先輩はいくつひっかかったんですか?
An
あ、それ私も気になる!
Tsukasa
オレは物理だけだな。 もともと苦手科目だったから、重点的に勉強してはいたのだが…… やはり手強かった……
An
じゃあ、ちゃんと勉強はしてたんですね
Tsukasa
結果は伴わなかったがな……
Tsukasa
そういう暁山達はどうだったんだ?
Mizuki
ボクは英語! 出席が足りなくなっちゃって
Tsukasa
そうだったのか。 彰人と白石は?
Akito
いや、そのオレらは……
An
ま、まあまあ! 私達のことはいいじゃないですか。 それよりお互い補習、頑張りましょうね!
Tsukasa
そうだな、補習は大変そうだが…… 互いに切磋琢磨し、この苦難をともに乗り越えようではないか!
After Ten Minutes
Empty Classroom
Teacher
よし、みんな、自分の分のプリントはすべて受け取ったな
Teacher
——それでは、各自始め
An
(うわあ……。改めて見ても、プリントすごい量……)
An
(でも、とにかく解かなきゃ——!)
An
(解説付きの解答ももらってるから、 終わったらそれで自己採点して……)
An
(できるようになるまで解きなおして、 それも終わったら、また別のプリントの繰り返し……)
An
(う~、プリントは山ほどあるし、 終わりがない分、授業よりキツイかも……)
Akito
(……めんどくせえが、さすがに留年はごめんだしな……。 それに、冬弥達にこれ以上迷惑はかけられねえ)
Akito
(やるしかねえか……)
An
(えっと…… 『次の徒然草の一節を読んで、以下の問いに答えなさい』)
An
(『をりふしの、移りかはるこそ……ものごとに、あ……あ…… あはれなれ……』)
An
(『ものの……あはれは秋こそまされ、 とひとごとに……言ふ、め……れど……』)
An
(う、うう……。全然わかんない……)
An
(……はあ。古文って、本当に苦手……。 書いてある文字は読めるのに、全然意味わかんないし)
An
(みんな、どうしてるだろう……。 瑞希は——)
An
(うわ、寝てる……!?)
An
(でも、そうだよね……。 瑞希は成績悪いわけじゃないし、無理に勉強する必要もないか)
An
(彰人は——)
An
(よかった……。私と同じで苦戦してるみたい……)
An
(——って、違う違う! みんなで一緒に進級するんだから。 私も頑張らないと——!)
An
えっと……
An
(『傍線部の単語に関して、 以下の活用表のあいている箇所を埋めなさい』……)
An
(頑張らないと……頑張らないと……だけど——)
An
(うう……どうしよう……! やっぱり全然わかんないよ~!)
補習後
An & Akito
『はあ……』
Mizuki
うわあ……。ふたりともひどい顔……。 大丈夫?
Akito
お前は……元気だな。 まあ、だいぶ寝てたしそりゃそうか……
Mizuki
まあねえ。 最初にプリントざっと見たけど、わかる範囲だったし。 これなら金曜のテストも大丈夫かなって
An
うう……。いいな~。私もそんな風に言ってみたい!
Toya
——みんな、お疲れさま。 補習は終わったみたいだな
Akito
冬弥?
An
え、もしかして……わざわざ様子見に来てくれたの?
Toya
ああ。みんなの進級がかかっているからな
Toya
ふたりとも、どうだった——
Mizuki
あはは……。ふたりとも、めちゃくちゃ苦戦してたしね
Toya
……やはり、そうだったか……
Toya
——ならば
Toya
俺がふたりに勉強を教えよう
Akito
冬弥が……?
Toya
ああ。このままではふたりそろって 留年なんてことになりかねないからな
Akito
それは……助かるのは助かるが……
An
でも……本当にいいの?
An
自分で言うのもなんだけど、 ひとりで私達に教えるのって、相当大変じゃない?
Mizuki
あ、たしかに。杏と弟くん、ふたり合わせると 4科目面倒見ることになるしねー
Toya
たしかに、俺ひとりでは難しい。 だから……助っ人を連れてきた
Akito
助っ人?
Rui
——やあ、どうも
Akito
か、神代センパイ……!?
An
……と、天馬先輩……?
Rui
青柳くんから、ふたりに勉強を教えてくれと頼まれてね
Akito
は!? 神代センパイに頼んだのか!?
Toya
ああ。先輩は学年でも随一の秀才だ。 何か問題があるか?
Akito
い、いや……。問題っつーか……
An
あの、でもどうして天馬先輩も一緒に?
Tsukasa
うむ、オレも類に勉強を見てもらう予定だったんだ
Rui
けれど、青柳くんからも話をもらってね
Rui
できるなら両方に協力してあげたいと思って、 司くんと話したんだ。 それで、考えたんだけれど——
Tsukasa
これから補習のあと、 皆で一緒に勉強会をするというのはどうだ!?
Rui
みんなで集まってやれば、 僕も全員の勉強が見れるからね
An
なるほど……
Akito
…………
Akito
(……まさか、神代センパイから 勉強を教わることになるとは……)
Akito
(あんま気は進まねえが…… 勉強に関して頼りになるのは間違いねえ。なら……)
An
——よろしくお願いします! 神代先輩!
Akito
…………お願いします
Rui
ああ。力になれるよう頑張るよ
Rui
——ところで、瑞希。 よかったら、瑞希も勉強会に参加してくれないかい?
Mizuki
え、ボクも?
Rui
ああ。教える側の人数は多いに越したことはないからね
An
あ、たしかに……
An
瑞希には迷惑かもだけど……私からもお願いできないかな
Mizuki
え? んー……どうしようかな
An
お願い……!
Mizuki
——ま、いっか
Mizuki
いいよ! ボクも杏と弟くんに教えてあげる!
An
ほんと!? ありがとう瑞希!
An
ほらほら、彰人もちゃんとお礼言わなきゃ
Akito
……そうだな。 悪い、暁山。助かる
Mizuki
お! 弟くんが珍しく素直だ
Mizuki
ふっふ~ん。これが見れただけで、引き受けた価値あったかも
Akito
うるせえ……
Rui
フフ。それじゃあ、みんなで勉強会、頑張ろうか
An
はい!