Revival my dream/Story/Chapter 1

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Chapter Chapter 1: ? (edit)
洋館とケヤキのステージ (? (edit))

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Keisuke

では——前回の成果を伝えよう

Keisuke

鳳リゾートでの宣伝公演の結果——
前売り券の売り上げが10％増加した

Keisuke

見込んでいた４％を大幅に上回ることとなった。
実に素晴らしい結果だ

Emu

やったー！

Nene

あのショーでそんなに……！

Nenerobo

大成功デス！

Keisuke

宣伝大使施策の効果は十分出ているようだ。
引き続き、次回の宣伝も君達にお願いできればと思う

Tsukasa

ああ！　もちろんだとも！
我らワンダーランズ×ショウタイムに任せてくれ！

Shosuke

……兄貴、この報告なんだが、
まさかこれから毎回ここまで来て言うのか？

Keisuke

もちろんだ。彼らなしではこの施策はあり得ない。
相応の敬意を払うべきだろう

Shosuke

……ま、そりゃそうかもしれないが……はぁ

Rui

——おふたりが連れ立って来られたということは、
ただ結果だけを伝えに来たわけではないですよね

Rui

もしかすると、次回の公演場所が決まったのでは？

Keisuke

ああ。
次に宣伝公演をしてもらう場所が、つい昨日決定した

Tsukasa

おお！　新たなステージだな！
それで、どこに向かえばいいんだ？

Shosuke

フン、聞いて驚け。
次の場所は——

Shosuke

鳳喜一郎邸庭園、だ

Nene

——は？

Tsukasa

鳳喜一郎邸庭園？　
よく知らんが、庭園ということは
前回より規模は小さくなるのか？

Nene

ちょ……！
アンタ、鳳喜一郎邸庭園知らないの！？

Tsukasa

んん？　なんだ、そんなにすごいところなのか？

Rui

明治初期に作られた庭園でね。
１万坪以上の敷地に、和洋併置式の素晴らしい庭が
作られているんだ

Rui

同じ敷地には立派な洋館があって、
庭園とあわせて重要指定文化財レベルに貴重な建築物なんだよ

Tsukasa

そ、そうだったのか……！！

Nene

っていうかあそこって、もう国のものに
なってるのかと思ってたけど……

Keisuke

今はまだ私有地だ。
祖父の別荘のひとつとして使っていたんだが、
今はもう誰も住んでいないので、一般開放している

Keisuke

間もなく重要文化財として指定される予定だ

Tsukasa

鳳喜一郎邸庭園……。
そんなにすごいところだったんだな

Emu

おおとりきいちろうてい……あ！
おじいちゃんのおじいちゃんのおうちのことだね！

Tsukasa

やめろえむ！　文化財クラスの建物に
『おじいちゃんち』のようなほっこりした単語を出されると
スケール感がわからなくなる！

Emu

ほえ？　そうなの？

Nene

でも、なんでそんなところでショーを……？

Shosuke

前にも言ったが、この宣伝大使で狙うターゲットは
地方に住んでいて、まだうちに来たことがない人間だ

Shosuke

んで、鳳邸庭園は、地方から来る観光客がとにかく多い。
高齢の夫婦とか、修学旅行生とかな

Keisuke

高齢の夫婦が興味を持ってくれれば、
孫を連れて来る可能性が高くなるだろう

Keisuke

また、修学旅行生の評判が良くなれば、
最近はレジャー施設に行くことを許可する学校も増えているから、
翌年修学旅行で来る可能性も上がる

Keisuke

即効性はそこまで高くないが、
未来への種まきとしては、いい試みになるだろう

Keisuke

なので今回は前売りチケットを売るためというより、
当園に良いイメージを持ってもらうための宣伝となる

Tsukasa

なるほど……。
そう言われると納得できるな

Rui

……しかし、そうですか……鳳邸を……。
フフ、フフフ……！

Nene

え、どうしたの類。いつもより気持ち悪い顔して

Emu

うん！　とーっても嬉しそうだねえ！

Rui

フフフ……これが喜ばずにいられると思うかい？

Rui

鳳喜一郎邸といえば、歴史的にも有名な鳥鳴館を作った
建築家のトーマス・ホーク氏が作った歴史的な建築物だよ？

Rui

しかも間もなく重要指定文化財にもなる場所だ！
そんな場所でショーをできるなんて、
そうあることじゃないだろう？

Rui

それで、ショーに使用していい範囲はどこまでになりますか？
庭園の見取り図は？　大道具と照明はどこまで搬入を——

Shosuke

わ、わかったわかった！　ジワジワ近寄るな！

Keisuke

見取り図は、ここに用意してある。
大道具については使用したいものを申請してくれ。
搬入できるサイズのものならば用意しよう

Rui

フフ、ありがとうございます！

Rui

さてさて、それじゃあ早速見取り図を
見せてもらおうじゃないか！　フフフ……フフ……

Emu

えへへっ♪
類くん、宝の地図を見てる海賊さんみたいだね！

Tsukasa

たしかに、欲望が隠し切れないという点で共通しているな……

Nene

なんか、禍々しいオーラみたいなのが見えるしね……

Nenerobo

周辺の気温が、１度上ガッテイマス

Rui

フフフ……どうしようかな……楽しみだなぁ……

Shosuke

おい、庭園や屋敷を傷つけるような真似するんじゃねえぞ？

Rui

その点はご安心を！
庭園も邸宅も、しっかり保護して使わせてもらいますよ！

Rui

……客席にある程度のスペースが必要だから、
舞台として使用できる範囲はワンダーステージより
少し大きいくらいかな

Rui

鳳邸を背後に置く形にして、
客席はこちら側に……ん？

Rui

この、洋館の隣に書かれている〇印は、一体なんですか？

Emu

あ、ここにはおーっきな木があるんだよ！

Rui

木？

Keisuke

ああ、ケヤキだ。
高祖父が植えたもので、かなりの大木になっている

Emu

すーっごく大きいから、木登りも楽しいんだよ！
お兄ちゃん達ともいっぱい登ったよねー！

Keisuke

そうだな。
昔、晶介が登って下りられなくなっていたな

Shosuke

余計なこと思いだすなっての！

Nene

ぶ、文化財で木登りって……

Rui

……ケヤキと、洋館……

Rui

（もしかしてこの場所は、
あのショーにぴったりの……）

？？？

類くん、おかしいよ

幼い類

…………！

Rui

…………

Emu

……類くん？　どうしたの？

Rui

え？

Tsukasa

ん？　類がどうかしたか？

Emu

今類くん、しゅんって顔してた気がしたの

Rui

ああいや、少し考えごとをしていただけだよ

Emu

……む～ん……？

Rui

……えむくん？

Emu

Ruiくん！
心配なことがあるならいつでも言ってね！

Rui

……急にどうしたんだい？

Emu

あたし、ナイトショーを作る時に、
類くんにいっぱいアイディア出してもらって、
いっぱい助けてもらったから……！

Emu

だから類くんが困ったら、
絶対力になりたいの！

Emu

もし何か困ってたら、あたしに言ってね！
あたしにできること、なんでもするよ！

Rui

えむくん……

Tsukasa

そうだな。
類、何か気にかかることがあるなら遠慮なく言うといい

Tsukasa

メンバーの相談に乗るのも、座長の役目だからな！

Nene

うん。ちゃんと頼ってよね、類

Nene

——みんなと一緒なら、できるでしょ？

Rui

（……そうだね。
今ならきっと、あのショーもできる）

Rui

（僕を演出家として信頼してくれる、みんながいるんだ）

Rui

——フフ、それじゃあ、
このあとみんなに聞いてもらおうかな

Rui

この庭園にぴったりのショーを思いついたからね

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