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< Revival my dream | Story
Rui
それじゃあ、もう一度ジャンプシーンをやるよ!
ステージからステージ下まで、跳んでくれるかい?
ステージからステージ下まで、跳んでくれるかい?
Emu
うん!
いくよー! 司くーん!
いくよー! 司くーん!
Tsukasa
よし来い!
息を合わせるぞ!
息を合わせるぞ!
Nene
…………
Emu
いちにの……!
Emu
ジャジャジャジャーンプっ!!
Tsukasa
キャキャキャキャーッチっ!!
Emu
できた!
できたよ類くん~!!
できたよ類くん~!!
Tsukasa
ハッハッハ!!
スターの力をもってすればキャッチなど容易いものよ!
スターの力をもってすればキャッチなど容易いものよ!
Rui
ああ、バッチリだったよふたりとも!
Rui
ただ、実際に木の上から跳ぶ時は足場がかなり悪くなるから、
それも想定してリハーサルをやっていきたいね
それも想定してリハーサルをやっていきたいね
Tsukasa
しかし……いつもえむにジャンピング突撃されていたのが、
こんなところで役に立つとはな……
こんなところで役に立つとはな……
Nene
おかげで、できるようになったんだし、
結果オーライじゃない?
結果オーライじゃない?
Rui
——さて、いよいよ本番の日が近づいてきた
Rui
今回も、僕達の最高のショーで
お客さんを笑顔にしていこうじゃないか!
お客さんを笑顔にしていこうじゃないか!
Emu
うんっ!
Nene
わぁ……! 大きな洋館……!
Tsukasa
庭も立派だな……!
ここだけまるで海外のようだ
ここだけまるで海外のようだ
Emu
久しぶりだな~!
ちっちゃい頃はいっぱい来てたけど、
最近は全然来れてなかったから、嬉しいなっ!
ちっちゃい頃はいっぱい来てたけど、
最近は全然来れてなかったから、嬉しいなっ!
Rui
よし、それじゃあ早速、
あのシーンに必要な木と洋館の窓を確認していこう
あのシーンに必要な木と洋館の窓を確認していこう
Rui
(……うん。枝は問題ないね。
折れそうだったり、腐っていそうなところもない)
折れそうだったり、腐っていそうなところもない)
Rui
(傷つけないよう前もって養生してもらったから、
ジャンプくらいでは傷もつかなそうだしね)
ジャンプくらいでは傷もつかなそうだしね)
Rui
(——窓への距離はもらった図と誤差なく、約1.5メートル。
えむくんのジャンプ力なら、問題なく跳べる距離だ)
えむくんのジャンプ力なら、問題なく跳べる距離だ)
Rui
あとは……命綱をつけるならポールが必要だね。
屋根に取り付けるポイントを探さないと……
屋根に取り付けるポイントを探さないと……
Nene
類! 熱中しすぎて落ちないでよ!
Nenerobo
落チナイデ下サイヨ!
Rui
ああ、わかってるよ!
Nene
……ならいいけど。
熱中してると、すぐに周り見えなくなるから
熱中してると、すぐに周り見えなくなるから
Nene
……あれ? えむ
Emu
なーにー? 寧々ちゃんっ
Nene
今、えむのポケットが光ったみたいなんだけど……
Rin
『えーむーちゃーん!
ねーねーちゃーん!』
ねーねーちゃーん!』
Emu
うわわっ! リンちゃん!
Rin
『やっほー♪ 遊びにきちゃった☆』
Tsukasa
ああ、そういえば、
リンはリハーサルを見に来ると言っていたな
リンはリハーサルを見に来ると言っていたな
Nene
始まったら呼ぼうと思ってたけど、
待ちきれなくて来ちゃったんだね
待ちきれなくて来ちゃったんだね
Rin
『わー、おっきなお庭☆
みんな、今は何をしてるの?』
みんな、今は何をしてるの?』
Emu
今はね、木からジャンプするシーンの練習をするから、
類くんが命綱をつけてくれてるんだよ!
類くんが命綱をつけてくれてるんだよ!
Rin
『あ、あのシーンだね!
ぴょぴょん♪ってするところ見れるんだ~』
ぴょぴょん♪ってするところ見れるんだ~』
Rin
『……わ! 類くん、とっても高いところにいるんだね!
怖くないのかなぁ?』
怖くないのかなぁ?』
Nene
類なら、全然怖くないと思うよ
Tsukasa
そうだな。
あれくらいでは屁でもないだろう
あれくらいでは屁でもないだろう
Tsukasa
……多少は危ないことに危機感を持ってほしいというか、
あの無謀さは少々どうかと思う時もあるが——
あの無謀さは少々どうかと思う時もあるが——
Tsukasa
だが、たのもしくもあるな
Rin
『え?』
Tsukasa
あいつにとって最も大事なのはショーだ。
面白いショーを作ることが最優先だからこそ、
普通は考えられないようなおかしなこともするが——
面白いショーを作ることが最優先だからこそ、
普通は考えられないようなおかしなこともするが——
Tsukasa
演出家としては、抜群に頼りになる
Emu
うん! あたしもそう思う!
Emu
おもしろいけどできないかもな~とか
あぶないかもな~って思っちゃうようなことも、
やろうって言って、本当にできるようにしてくれるんだよね!
あぶないかもな~って思っちゃうようなことも、
やろうって言って、本当にできるようにしてくれるんだよね!
Emu
類くん、魔法使いみたい☆
Nene
うん、本当にね
Nene
類とやるショーは、いつもとんでもないけど……。
でも、おもしろいから
でも、おもしろいから
Rin
『……そっか!
えへへっ♪ 類くん、すごいね!』
えへへっ♪ 類くん、すごいね!』
Rui
——みんな、命綱とマットの準備ができたよ!
Rui
さっそくクライマックスのジャンプシーンを
練習したいんだけど、できそうかい?
練習したいんだけど、できそうかい?
Emu
うんっ!
準備運動できてるよー!!
準備運動できてるよー!!
Tsukasa
オレもだ!
屋敷の中に入ってスタンバイすればいいか?
屋敷の中に入ってスタンバイすればいいか?
Rui
ああ。司くんは屋敷の中からキャッチできるようにしてくれ。
えむくんは、ここまで登ってきてくれるかい?
えむくんは、ここまで登ってきてくれるかい?
Emu
あいあいさーっ!
Nene
じゃあリン、ネネロボ。
わたし達は客席のほうで見てようか
わたし達は客席のほうで見てようか
Rin
『うんっ!』
Nenerobo
楽シミデスね!
Rui
……よし。しっかり取りつけられているね。
用意はいいかい?
用意はいいかい?
Emu
うん!
それじゃあ……いくよー! 司くーん!
それじゃあ……いくよー! 司くーん!
司の声
よし来い!
まずは声でタイミングを合わせるぞ!
まずは声でタイミングを合わせるぞ!
Emu
わかったー!
……よしっ!
……よしっ!
Emu
いちにの——ジャジャジャジャーンプっ!!
Rui
……!
Tsukasa
——よし! 掴んだ!
Emu
……できた!
ちゃんとできたよ類くん!
ちゃんとできたよ類くん!
Rui
……ああ。
素晴らしいジャンプだったよ、えむくん!
素晴らしいジャンプだったよ、えむくん!
Tsukasa
ふぅ……。
練習の甲斐があったな
練習の甲斐があったな
Tsukasa
とはいえ、やはり高さがあると緊張感が違うな。
えむさえいけそうなら、本番でも無理なくできるように、
何度か挑戦しておいたほうがよさそうだが……
えむさえいけそうなら、本番でも無理なくできるように、
何度か挑戦しておいたほうがよさそうだが……
Emu
あたしは大丈夫だよ☆
もう1回やってみよー!
もう1回やってみよー!
Rui
ああ!
それじゃあ今度は、本番を想定して
セリフを言いながら跳んでみよう
それじゃあ今度は、本番を想定して
セリフを言いながら跳んでみよう
Emu
じゃあもう1回いくよー!
司くんは、大丈夫?
司くんは、大丈夫?
司の声
ああ!
Rui
えむくん、2回目だけど油断せずにね
Emu
うん! いくよー!
Emu
『——あたしが将校さんを、助けなきゃ!』
Emu
いち、にの……!
Emu
わっ! 小鳥さんが急に……!
Emu
わ、わわわ……!
Rin
『あっ! えむちゃん、あぶなーい!!』
Tsukasa
えむ!
Emu
きゃ…………!
Rui
————!
Emu
……………………ほえ?
Rin
『あー!
えむちゃんが、ゆっくり地面に下りてきた!』
えむちゃんが、ゆっくり地面に下りてきた!』
Nene
え? 命綱が伸びて……?
あれってどうなってるの?
あれってどうなってるの?
Rui
……よし。
ちゃんと機能したようだね
ちゃんと機能したようだね
Rui
この命綱は——その名も衝撃吸収命綱!
落ちた時もバランスを取り戻させつつ、落下時の衝撃を
分散しながら下ろしてくれるから、ダメージも少なくてすむんだ
落ちた時もバランスを取り戻させつつ、落下時の衝撃を
分散しながら下ろしてくれるから、ダメージも少なくてすむんだ
Emu
……すごーい!
全然痛くなかったよ! ありがとう、類くんっ!
全然痛くなかったよ! ありがとう、類くんっ!
Rui
どういたしまして、えむくん
Rui
でも、もし今のショックで気分が悪かったりしたら——
Emu
いよーっし! それじゃあもう1回、だね!
Emu
類くんの命綱もあるから、もし失敗しても大丈夫だもんね!
がんばるぞー!
がんばるぞー!
Tsukasa
よし! じゃあもう一度木に登って最初からだ!
Emu
はーい!
Emu
よいしょ、よいしょ!
今度は小鳥さんに気をつけなくっちゃ!
今度は小鳥さんに気をつけなくっちゃ!
Emu
……あれ?
類くん、どうしたの?
類くん、どうしたの?
Rui
——いいや。なんでもないよ
Emu
む?
Tsukasaの声
えむ! こっちは準備ができたぞー!
Emu
あ、は~い!
次はちゃーんとジャンプするね~!
次はちゃーんとジャンプするね~!
Rui
(……お礼を言わなきゃいけないのは、こっちのほうだ)
Rui
(どんな道具があっても、信じてもらえなければ、
それは意味のないものだからね)
それは意味のないものだからね)
Rui
よし、それじゃあ——やろう!