< BREAK DOWN THE WALL | Story
Street Sekai - Alleyway
ストリートのセカイ - 路地
ストリートのセカイ - 路地
An
…………
Miku
——杏。 さっきからずっと壁見上げてるけど、どうしたの?
An
あ、ミク……! あはは、変なとこ見られちゃったね
An
なんていうか…… これが私達の中にあるRAD WEEKENDなんだって思うと いろいろ考えちゃってさ
An
——やっぱ高いなあ、って
An
ホント、凪さん達ってば、 とんでもないイベントやるんだから
Miku
……杏……
An
でも——
An
超える。 絶対、超えるよ
An
——そのためにも、 私がやらなきゃいけないことをやらなくちゃね
Miku
やらなくちゃいけないこと……か
Miku
……やれそう?
An
うん
An
だからあとは——その時がきたら、行動に移すだけ
Miku
……そっか
An
ただ……
An
一番引っかかってることについては、 まだ考えてる途中
Miku
それは…………こはねのこと?
An
——うん
An
……絶対にRAD WEEKENDを超えて 凪さんが行けなかった『夢の先』に行く。 そのことにはもう、迷いはないよ
An
でも、こはねのことについては……、 まだ、どうしたらいいかわかってなくて
An
……こはねは私にとって、 誰より大事な相棒で——
An
……ずっと肩を並べてたいから
An
だけど——
An
RAD WEEKENDを超える前に、 今の想いに必ず決着をつけるつもり
An
迷いがあるままじゃ、 絶対、超えられないから
Miku
…………うん
Miku
——ちゃんと見てるよ
An
え?
Miku
杏が向き合うところ、最後まで見てるから
Miku
かっこいいところ、私に見せてよ
An
——うん! 任せて!
An
なんか……今、何かが割れた音がしなかった?
Miku
たしかに……。 あ……!
An
……! 壁にヒビが入ってる!
An
結構おっきめに入ってるけど……。 なんで急にこんな……
???
♪————……
An
…………え?
Miku
これは……歌声?
Miku
(でもこの声、こはね達じゃなさそう。 一体誰の——)
An
……この、声……
Miku
……杏?
An
そんなわけ……。 でも、この声は……!
Miku
(足音が——近づいてくる)
Miku
(あれって——)
An
……凪……さん……?
???
♪————……
An
あ……!
An
ちょっと……ちょっと待ってよ!
Miku
杏……!
An
(凪さん……凪さん……!)
An
(どうしてこんなところに凪さんがいるの!? っていうか……凪さんは、もう……!)
An
(でも、だったらあの人は……)
An
(もしかして……私の想いが……?)
An
(……だとしたら、 あの凪さんは、オバケみたいなものなのかもしれないけど……)
An
(でも——!)
An
——凪さん!! 待って!!