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Chapter 4: ? (edit)
伝説が生まれた場所 (Densetsu ga Umareta Basho)
伝説が生まれた場所 (Densetsu ga Umareta Basho)
Saturday
Vivid Street
Vivid Street
Kohane
あ、みんな、おはよう!
An
おはよ、こはね!
Toya
おはよう。早かったな
Kohane
あれ? 集合って11時ちょうどだよね?
30分前なのに全員そろってる……?
30分前なのに全員そろってる……?
An
そうなんだ!
実は楽しみで早起きしちゃったんだよね。
彰人達もそうみたい!
実は楽しみで早起きしちゃったんだよね。
彰人達もそうみたい!
Akito
おい。オレ達まで遠足当日のガキにすんじゃねえよ
Toya
実際それとそう遠くないように思うが
Akito
……うるせえな。
もう一生入れねえって思ってた場所に行けんだから、
しょうがねえだろ
もう一生入れねえって思ってた場所に行けんだから、
しょうがねえだろ
Kohane
ふふっ
Kohane
(みんないつもよりソワソワしてる。
やっぱり楽しみなんだね)
やっぱり楽しみなんだね)
Kohane
(……私も、楽しみだな)
Kohane
(杏ちゃんや東雲くんが見て、
絶対に超えたいって思ったRAD WEEKENDに
ちょっとだけでも近づけるんだ——!)
絶対に超えたいって思ったRAD WEEKENDに
ちょっとだけでも近づけるんだ——!)
Taiga
よう。お前らずいぶん早いな。
約束の時間まではまだあるだろ
約束の時間まではまだあるだろ
Kohane
あっ、大河さん!
An
そりゃ早くも来るよ!
またCOLに入れる日がくるなんて
思わなかったんだから!
またCOLに入れる日がくるなんて
思わなかったんだから!
Toya
今日は機会を下さってありがとうございます
Toya
俺達だけではここに辿り着くことはできなかったので、
とても助かります
とても助かります
Taiga
……フ。そりゃよかった。
俺が見せてやれるのはこれくらいだがな
俺が見せてやれるのはこれくらいだがな
Taiga
さて、オーナーは現地で待ってる。
待たせたらどやされるからそろそろ行くぞ
待たせたらどやされるからそろそろ行くぞ
Kohane
はいっ!
Taiga
着いたぞ。
COLはこのビルの地下1階だ
COLはこのビルの地下1階だ
An
わ……懐かしいなぁ……。
ここの階段に、他のお客さんと一緒に並んでたんだよね。
とおりの端まで、すごい行列ができてたっけ
ここの階段に、他のお客さんと一緒に並んでたんだよね。
とおりの端まで、すごい行列ができてたっけ
Akito
ああ。あれから3年になるのか……
Taiga
ま、こうやって見ると、
どこにでもあるありふれたハコだな
どこにでもあるありふれたハコだな
???
——おやおや、ありふれたハコとはまったく失礼だね
Taiga
おう、ばあさん。
思ったとおり元気そうだな
思ったとおり元気そうだな
Owner
ばあさんじゃなくオーナーだよ。
30年以上言い続けてるってのに、まだ覚えないとはね……
30年以上言い続けてるってのに、まだ覚えないとはね……
Kohane
……ねえ杏ちゃん、あのおばあさんがオーナーさんなの?
An
うん。おばあちゃんは、ライブハウスをいくつも経営してた、
やり手のオーナーだったんだよ
やり手のオーナーだったんだよ
An
父さんやおじさんも、私達くらいの年の頃から
お世話になってたんだって
お世話になってたんだって
Kohane
そうなんだ……!
かっこいいおばあさんだね
かっこいいおばあさんだね
An
でしょ?
おばあちゃん、久しぶり!
おばあちゃん、久しぶり!
Owner
ん? ああ、杏かい。
昔も悪くなかったが、いい顔つきになってきたね
昔も悪くなかったが、いい顔つきになってきたね
An
へっへー!
でしょでしょ?
でしょでしょ?
Owner
それで——そっちが私のハコを見たいっていった子かい?
Kohane
あ……こ、こんにちは!
杏ちゃんとチームを組んでる、小豆沢こはねです!
杏ちゃんとチームを組んでる、小豆沢こはねです!
Kohane
あ、あの、もうずいぶん前にお店を閉めたのに、
お願いをしてしまってすみません……!
お願いをしてしまってすみません……!
Owner
構わないさ。
元より、ここの手入れには定期的に来ていたからね
元より、ここの手入れには定期的に来ていたからね
An
え? そうだったの?
Owner
いつかはここも誰かに譲ることになるだろうからね。
それに——
それに——
Owner
ここに来ると、あの晩のことが
はっきり思い出せる気がするからね
はっきり思い出せる気がするからね
Taiga
…………
Toya
あの晩……RAD WEEKENDのことか?
Akito
だろうな。
COLはRAD WEEKENDを最後に閉店してんだ
COLはRAD WEEKENDを最後に閉店してんだ
Akito
多分、店の最後を飾るにふさわしいイベントだと
思ったんだろうな
思ったんだろうな
Kohane
(……オーナーさんにとっても、
RAD WEEKENDはすごく思い入れのある
イベントなんだな)
RAD WEEKENDはすごく思い入れのある
イベントなんだな)
Owner
それじゃ、開けるよ
Kohane
はいっ!
Kohane
(——RAD WEEKENDの会場、
ちゃんと目に焼き付けなくっちゃ……!)
ちゃんと目に焼き付けなくっちゃ……!)
Live House "COL"
Kohane
わ……真っ暗!
Toya
外がまぶしかったせいもあって、目が慣れないな
Akito
お前ら、転んでケガするんじゃねえぞ
An
そうだね。
みんな足下気をつけて
みんな足下気をつけて
Owner
今予備灯をつけるから待ってな
Owner
——つけるよ
Kohane
わぁ……!
Toya
ここがRAD WEEKENDが開かれた……
An
でも、なんだか昔見た時より小さく感じる気がする
Akito
まだガキだったからだろ。
身長も低かっただろうしな
身長も低かっただろうしな
An
あはは、あの時から成長したってことかぁ
An
……そっか。ステージ、こんなに近かったんだ……
Kohane
(杏ちゃんも東雲くんも、まぶしそうな顔……)
Kohane
(ここが……)
Len
『うわー!
ここが、RAD WEEKENDの会場なんだね!!』
ここが、RAD WEEKENDの会場なんだね!!』
Kohane
ひゃっ……!?
レ、レンくん!?
レ、レンくん!?
Taiga
ん? どうかしたか?
Kohane
あっ、な、なんでもないです!
Miku
『レン、静かに』
Len
『そ、そうだった……!』
An
こはね、どうしたの……って、あ
Miku
『ふふ、来ちゃった。
待てなくってごめんね』
待てなくってごめんね』
Akito
おい、急に出てきたら見つかるだろ。
呼ぶまで待ってろって
呼ぶまで待ってろって
Len
『えへへ、ごめんごめん……。
今から気をつけるよ』
今から気をつけるよ』
Miku
『ちゃんと隠れてるから、みんなと一緒に見学させてよ』
Toya
まあ、小豆沢のポケットから見ている分には
そこまで目立たないかもしれないな
そこまで目立たないかもしれないな
Kohane
うん。じゃあミクちゃんとレンくんにも
見えるように回っていくね
見えるように回っていくね
Len
『うん!
ありがと、こはね!』
ありがと、こはね!』