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Chapter 8: ? (edit)
壁は、はるか高く (Kabe wa, Haruka Takaku)
壁は、はるか高く (Kabe wa, Haruka Takaku)
Nagi
『みんな、今日はありがとう——!』
WEEKEND GARAGE
Store's Live Space
Store's Live Space
Kohane
…………
Kohane
(…………これが)
Kohane
(これが、RAD WEEKENDだったんだ)
Kohane
(……なんて言えばいいんだろう)
Kohane
(私のドキドキの音が、掻き消えちゃうくらい——ううん)
Kohane
(世界中をドキドキさせられちゃうくらい、
すごいイベントだった)
すごいイベントだった)
Kohane
(ああいうのを——“熱狂”っていうのかな)
An
…………はぁ、悔しいなぁ
An
頭の中に残ってる思い出より、
ずっとドキドキさせてくれるなんてさ
ずっとドキドキさせてくれるなんてさ
Akito
……だな。
頭の中で美化してるんじゃねえかって思った時もあったが……
頭の中で美化してるんじゃねえかって思った時もあったが……
Akito
あれは現実だったんだな
Toya
……彰人達が言っていたことが、
ようやくわかった
ようやくわかった
Toya
映像で見てなお、この迫力か……
Len
『す……すごい……!』
Len
『RAD WEEKENDって
こんなにすごいイベントだったんだ……!』
こんなにすごいイベントだったんだ……!』
Miku
『……うん』
Miku
(……そうか。
これが、RAD WEEKENDなんだ)
これが、RAD WEEKENDなんだ)
Miku
(こはね達はこれを——)
An's dad
どうだ、嬢ちゃん。
RAD WEEKENDは
RAD WEEKENDは
An's dad
——これを、超えられると思うか?
Kohane
……!
Kohane
これを…………
Kohane
…………超えられるかは、わからないです
Kohane
思ってたより、ずっとすごくて……、
本当にあったことなのかも信じられないくらいで……
本当にあったことなのかも信じられないくらいで……
Kohane
すごく……怖いくらいで……
Taiga
…………
Kohane
でも——
Kohane
前より、ドキドキが大きくなってるんです
Kohane
前よりもっと、RAD WEEKENDを超えたいっていう
気持ちが大きくなってるんです。
だから……
気持ちが大きくなってるんです。
だから……
Kohane
絶対……超えます!
An's dad
……そうか
An
さーっすがこはね!!
私の相棒!!
私の相棒!!
An
——私の感じたドキドキ、
こはねも、感じてくれたんだね!
こはねも、感じてくれたんだね!
Kohane
うんっ!
Toya
……きっと、あそこまで辿り着くには、
相当の壁を超える必要があるだろう
相当の壁を超える必要があるだろう
Toya
だが、どんな壁であろうと超えよう
Akito
——おう
Akito
あの熱狂を超えるぞ!
Kohane
青柳くん、東雲くん……
Kohane
……うん!
Kohane
(私達は——超えるんだ。
RAD WEEKENDを!!)
RAD WEEKENDを!!)
Street SEKAI
crase cafe
crase cafe
Len
たっだいま~!!
Miku
——ただいま、メイコ
MEIKO
おかえりなさい、ふたりとも。
ずいぶん長く見ていたのね
ずいぶん長く見ていたのね
MEIKO
それでどうだったの?
RAD WEEKENDの会場は
RAD WEEKENDの会場は
Miku
……いいところだったよ。
大事にされてきた場所なんだなって思った
大事にされてきた場所なんだなって思った
Len
でもねでもね!
今日はそれだけじゃなくて——
RAD WEEKENDを見たんだよ!!
今日はそれだけじゃなくて——
RAD WEEKENDを見たんだよ!!
MEIKO
え? それ、どういうこと?
Miku
——映像が見つかってさ。
それをこっそり見せてもらったの
それをこっそり見せてもらったの
MEIKO
……!
すごいじゃない!
すごいじゃない!
MEIKO
それで、どうだったの?
Len
どう……なんて言えばいいんだろうな。
とにかくすっごくってさ!
とにかくすっごくってさ!
Len
全員、真剣勝負だったっていうか。
これが人生最後のライブなんだってくらい
本気の感じがしてたっていうか……
これが人生最後のライブなんだってくらい
本気の感じがしてたっていうか……
Len
う~~~ん、うまく言えないなぁ……
MEIKO
ふふ、少しは伝わるわよ。
みんなが言うように、言葉じゃ伝えられないくらい
すごいイベントだったのね
みんなが言うように、言葉じゃ伝えられないくらい
すごいイベントだったのね
Miku
…………
MEIKO
……ミク?
Miku
たしかに……すごいイベントだった
Miku
でも——
Miku
ただすごいだけのイベントじゃないのかもしれない
MEIKO
……どういうこと?
Miku
……なんとなくそう思っただけ
Miku
(きっとRAD WEEKENDにも、
たくさんの想いがある)
たくさんの想いがある)
Miku
(あれを超えるにはきっと——
その想いすら超える必要がある。そんな気がする)
その想いすら超える必要がある。そんな気がする)
Miku
(……一体あれには、どんな想いがあったんだろう?)
Shibuya Park
Kohane
(イメージ……。
景色をイメージしてみる)
景色をイメージしてみる)
Kohane
(実際に見たライブハウスの広さ……。
映像で見た、いっぱいのお客さん……)
映像で見た、いっぱいのお客さん……)
Kohane
(それから——)
Nagi
♪————————っ!!
Kohane
(あのイメージで……!)
Kohane
♪————————!!
Kohane
……はぁ……はぁ……!
ど、どうかな?
ど、どうかな?
Toya
大河さんとの練習の成果を見てほしいということだったが……、
正直、驚いた。これほど変わるものなんだな
正直、驚いた。これほど変わるものなんだな
Toya
あの映像を見た時のイメージが脳裏をよぎった
Kohane
ほ、本当?
Kohane
やっぱり、会場の景色と映像で見たことを
イメージしながら歌ったからかな?
イメージしながら歌ったからかな?
Toya
景色?
景色とはどういうことだ?
景色とはどういうことだ?
Kohane
あ、えっと、大河さんとの練習で——
An
——そっか。そんな練習してたんだ
An
ふふっ……。
本当、負けてられないな
本当、負けてられないな
Akito
ああ。そうだな
Akito
んじゃ、やるとするか!
An
うん!!
——こーはねっ!!
——こーはねっ!!
Kohane
ひゃっ!?
ど、どうしたの杏ちゃん?
ど、どうしたの杏ちゃん?
An
私達にも、おじさんとの練習のこと
教えてもらおうと思って! いい?
教えてもらおうと思って! いい?
Kohane
あ、うん!
Kohane
大河さんと練習しててわかったんだけどね——