Kamiyama High School Rooftop
Tsukasa
なっ……!! な、なぜだ!?!?
Tsukasa
今のは『君に演出をつけられるなんて至上の喜び!』 と続くところじゃないのか!?
Rui
フフ、残念だけどそのショーが上演されることはないだろうねえ
Rui
すまないが、僕は、ひとりで気ままにやるのが好きなんだ
Rui
僕は僕なりに、見てくれる人が心から楽しめるショーを 作っていければそれでいいんだよ
Tsukasa
心から楽しめるショーを……?
Tsukasa
それならば、なおさらオレとやるべきだろう!
Rui
へえ。それはなぜだい?
Tsukasa
なぜなら――オレが、世界一のスターになる男だからだッ!
Rui
……うん?
Tsukasa
オレはスターとして、必ず客を楽しませてみせる!
Tsukasa
お前のショーを見たが、 お前の演出家としての腕は最高だ!
Rui
おや、どうもありがとう
Tsukasa
そしてオレなら、神代のどんな演出にも、 12000%の結果で応えてみせる!!!
Rui
これはまた、なかなかすごい数字を持ち出してきたね。 その数字にはどんな根拠があるんだい?
Tsukasa
根拠? そんなものはない! あるのは、オレ自身に対する自信だけだ!
Tsukasa
お前のつけた演出で、オレが最高のショーを見せる。 どうだ? 楽しくなるとは思わないか?
Tsukasa
断言しよう!! オレとやるショーは、楽しいぞ!!
Rui
……フフ、君はおもしろい人だねえ。 一緒にショーをやるのはとても楽しそうだ。でも……
???
…………
Rui
…………
Tsukasa
ん? なんだ? 下に誰かいるのか?
Rui
……これも、いい機会かもしれないな……
Rui
天馬くん、君が誘いたいのは演出家だけかい?
Tsukasa
ん? いや、役者も探しているぞ。 できれば神代にも演出家としてだけでなく、 役者として出てもらいたいと思っている
Rui
それなら、僕が推薦するもうひとりをメンバーに加えて もらえるなら、協力するよ
Tsukasa
おお! ……だが、そのメンバー、実力はあるんだろうな?
Rui
ああ。実力は保証する。 僕と一緒に、子供の頃からショーに触れているからね
Tsukasa
すばらしい! 一気にメンバーが増えたぞ!
Rui
一緒にみんなが笑顔になるショーを作ろう、天馬くん
Tsukasa
司でいい。よろしく頼むぞ、類!
放課後
ワンダーステージ
Tsukasa
というわけで演出家を連れて来たぞ!
Emu
わあ~! 昨日のショーの人だ! ようこそわんだほ~い☆
Rui
へえ。こんなステージがあったなんて知らなかったな。 古いけど、しっかり手入れされているね
Rui
君が、司くんの言っていた子だね。 神代類だよ。よろしく
Emu
よろしくねっ!! ねえねえ類くん! 昨日のショーの続きはいつやってくれるの?
Rui
おや、君も見てくれていたんだね。 いつか必ず、続きをやると約束しよう
Emu
本当? 約束だよ?
Rui
ああ、もちろんさ
Emu
えへへ! あたし、鳳えむ! よろしくね、類くん♪
Rui
……鳳?
Emu
そうだ類くん! あのピューンって飛ぶやつ、 あたし達のショーにも使ってみたいな!
Rui
……ああ。 ドローンだね。もちろんいいよ
Emu
ほんとに!? じゃあ、シャーシャーって飛ばせる?
Rui
流れ星みたいに飛ばしたいんだね。 うん、秒速40キロメートルで起きるプラズマ化現象を ドローンで表現するのはなかなかおもしろそうだねえ
Emu
あっ、でも、 ファラファラ~って飛ぶのも楽しいかも?
Rui
ああ、ルリタテハの飛び方だね。 確かにあの蝶の不規則な飛び方は芸術的だよねえ
Tsukasa
……なんだかよくわからんが、 こいつら話は通じている、のか……?
Tsukasa
そういえば、推薦したいと言っていた、 もうひとりのメンバーはどうしたんだ?
Rui
ああ、そこまで一緒に来てたんだけど、 彼女は少し話すのが苦手でね。 呼んでくるから待っていてほしいな
Emu
どんな子なのかなー? とっても楽しみ!
Tsukasa
まあ、とにかくこれでショーができる程度の人数になった。 これでショーはできたも同然!
Rui
ふたりともお待たせ。連れてきたよ
司・えむ
『ロボット!!??』