Full Power! Wonder Halloween!/Story/Chapter 2

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ショーコンテスト?
そんなイベントがあったんだねえ。初耳だよ
えむ
……コンテスト、やっちゃうんだ
寧々
え? やっちゃう……ってどういうこと?
寧々
えむはこういうイベント好きそうだと思ってたけど
えむ
あっ、えっとね……!
昔もショーのコンテストをやろうって話が出てたの!
えむ
でも、おじいちゃんが『ショーは1番なんて決めなくていいし、
みんな違ってみんないいんだよ』って言ったから、
やらないことになったんだ
えむ
だからちょっとびっくりしちゃったんだ~
ふむ……。方針が変わった、ということかな?
えむ
…………
なるほど、コンテスト……
コンテスト――おおいに結構ッ!
えむ
うわわっ!?
寧々
うるさ……
コンテストが開かれるということは、
ここで最も素晴らしいショーを作るユニットが
明らかになるということ!
さすれば、オレの役者としてのスター性、
座長としてのリーダーシップが世に広まる大チャンス!
フフフ……もしかすると一足飛びに活躍の場を
世界に広げられるやもしれんな!
寧々
あーはいはい。
わかったからボリューム落としてよね
他人事のように言っているが、お前もだろう、寧々!
これをきっかけに注目されれば、ミュージカル俳優になるという
夢に一歩近づくというものだ!
寧々
まあ……それはそうだけど
それに、人気が出れば予算が使えるようになるかもしれん。
そうすれば、もっとすごい機材を買って
演出をつけられるようになる!
ふむ。演出に必要なものは大抵、
そのあたりのもので作ってしまうけれど……。
でも、予算が増えるのは悪いことじゃないね
えむ
んー、そうだね……。
いっぱいショーをやれば、その分来てくれたお客さんに
たくさん笑顔になってもらえるし……
えむ
——せっかくのイベントだもんね!
みんなで楽しくがんばろーっ♪
寧々
ま、えむがいいなら、わたしは文句ないかな
それで、そのコンテストはどんな内容なんだ?
えむ
えーっと、
『フェニックスワンダーランド内で、
もっとも優れたショーユニットを決めるコンテストで……』
えむ
『決められた期間の中で3回ショーを行う。ショーは1回ごとに
来場者に投票してもらい、総合得点を競い合う』……だって
なるほど。1回だけではショーの内容の好みで選ばれてしまう
かもしれないから、3回に分けてお客さんに投票してもらう
ということかな
寧々
そういえば、ここって他にいくつステージがあるの?
えむ
小さいのも入れると、10個はあるよ♪
ショーユニットも、ステージごとにあるの!
そんなにあったのか!?
寧々
なんでアンタは面接受けといて知らないわけ……?
えむ
あ、続きがあるよ?
『なお』——
えむ
『優勝したユニットは、フェニックスワンダーランドの
宣伝大使となり、テレビCMに起用される』だって
なっ……!! テ、テレビCMだと!?
ではやはり、優勝すればスターへの道が
一気に開かれるということだな!
寧々
スターへの道はどうか知らないけど……
寧々
参加して、いつもよりたくさんのお客さんに見てもらえたら、
役者としてはもっと成長できるかもね
えむ
うんっ! そうだね!
じゃあ、決まりだね。
このコンテストに向けてショーを作っていこう
司・えむ
『おーっ!』
――ということで、だ。
今日はコンテストに向けてショーの内容を決めるぞ!
観客に選んでもらうとなると、
やはり派手で心に残る、楽しいものがいいだろう!
えむ
あっ! じゃあ、アレのショーにしようよっ!
うん、そうだね。僕もアレが一番ふさわしいと思うよ
寧々
え? アレって、何?
えむ
ほら、アレ! みんなでウワーってなって、
ゾロゾロして、夜すっごく楽しい!
ええいわからん! 早く言え!
えむ
えーっと、だから……
えむ
ハロウィン! ハロウィンだよ!!
ハロウィン?
ふむ……なるほどな
ハロウィンのショーであれば、明るく派手で見栄えもいい。
人気のショーになるだろうな
えむ
うん! それに怖~いのがいっぱいいたらおもしろいよ!
カボチャのオバケとか、ゾンビとか、
おっきなクモとか……
ク、クモはやめろクモは!
寧々
いいんじゃない?
いつもと違う感じだし、面白そう
うう……クモはダメだが……
まあ、ハロウィンというのは良さそうだな
よし、それならばハロウィンのショーでいこう!
えむ
わーい! やったー!
——そうしたら内容は『ポテトゴースト』を
アレンジするのはどうだろう?
『ポテトゴースト』?
うん、元は海外の劇なんだけどね
ハロウィンの夜、遊園地で過ごす人々を
羨ましく思った死者達が遊園地に押しかけて
人々を恐怖に陥れる——
かと思いきや、遊園地の園長が死者達を受け入れる。
最後は人も死者もみんなで大騒ぎしながら
ハロウィンを楽しむ、というお話だ
死者達が土の中からどんどん現れて、
まるで芋の収穫のようだから、ポテトゴーストと言うらしいよ
えむ
わ~! おもしろそう!
ふむ、ハロウィンとこの場所にふさわしい、
にぎやかなショーになりそうだな!
寧々
うん、いいと思う
よし。配役を決めて、さっそく準備に取り掛かるぞ。
コンテストの優勝は、オレ達がいただきだ!
そうだね。そうと決まれば司くん。
――ちょっと手伝ってくれないかい?
ん? 手伝う?

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