Main Story/Wonderlands×Showtime/Chapter 17

From Sekaipedia
Main Street
Kusanagi Nene
Nene
ショーはひとりじゃできない……。 類、そんなこと言ってたんだ……
Tenma Tsukasa
Tsukasa
ああ。だがその後は、オレも頭に血がのぼってしまって、 ロクに話もできなくてな……
Kusanagi Nene
Nene
……うん。わかった。 じゃあ、類の家に行こう
Otori Emu
Emu
えっ? 寧々ちゃん、類くんのおうち知ってるの?
Kusanagi Nene
Nene
うん。小学生の頃から、家が隣同士だから
Tenma Tsukasa
Tsukasa
小学生の頃から? ってことは……
Otori Emu
Emu
ふたりは、おさななななじみなんだね!
Tenma Tsukasa
Tsukasa
『な』が多い!
Kusanagi Nene
Nene
年齢はひとつ違うけど、わたしも類も兄弟がいないから、 親同士がよく遊ばせてたの
Kusanagi Nene
Nene
子供の頃は、よくふたりでいろんなお芝居をしたな
Kusanagi Nene
Nene
……類は、昔、クラスメイトと一緒に、 ショーをやろうとしたことがあったんだけど……
Kusanagi Nene
Nene
類は、ショーのことになると周りが見えなくなるから、 いつもうまくいかなくって
Kusanagi Nene
Nene
それで、自分でロボットをつくって…… 一人で、ショーをやるようになったの
Kusanagi Nene
Nene
でも、本当は類も……
Otori Emu
Emu
あ! あれって、類くんじゃない!? ショーやってるよ!
Tenma Tsukasa
Tsukasa
何!?
Kamishiro Rui
Rui
――ひとりぼっちの錬金術師は、ショーを見て思いました
Kamishiro Rui
Rui
『僕もこんな風に、素敵なショーをしてみたい!』
Kamishiro Rui
Rui
錬金術師は、旅の一座を真似て練習し、 自分のショーを町の人々に見せました
Kamishiro Rui
Rui
すると町の人々は、とても喜んでくれました。 こうして、錬金術師は町の人々に受け入れられ、 仲良く暮らすようになりました
Kamishiro Rui
Rui
めでたし、めでたし――。 ……と言いたいところですが、この話には続きがある
Kamishiro Rui
Rui
町の人々が、一緒にショーをつくりたいと 言い出したのです
Kamishiro Rui
Rui
初め、錬金術師は町の人々とショーができることを とても喜びました。しかし……
Kamishiro Rui
Rui
錬金術師がショーのアイディアを出すたびに、 町の人々は、その突拍子もないアイディアに呆れて、 ひとり、またひとりと、離れていってしまいました
Kamishiro Rui
Rui
……それは、どちらが悪いわけでもありません。 ただ、考え方が違うだけです
Kamishiro Rui
Rui
けれどそのうち、町の人々はみんな、 錬金術師の下を去ってしまいましたとさ
Kusanagi Nene
Nene
……類
Otori Emu
Emu
類くん!!
Kamishiro Rui
Rui
……寧々。えむくん
Kamishiro Rui
Rui
それに……君か
Kamishiro Rui
Rui
今日はここまでかな。 元より、立ち止まってくれるお客さんもいないしね
Tenma Tsukasa
Tsukasa
待ってくれ、類! 話したいことがあるんだ!
Kamishiro Rui
Rui
昨日のことかい? それなら、別に話すことはないだろう。それより……
Kusanagi Nene
Nene
………………
Kusanagi Nene
Nene
類……わたしは……。 わたしは、またステージに立つって、決めた
Kamishiro Rui
Rui
……!
Kamishiro Rui
Rui
……そうか。それは良かった
Kusanagi Nene
Nene
……ねえ類。 類も、本当はまた誰かとショーをやりたいんじゃない?
Kamishiro Rui
Rui
…………
Tenma Tsukasa
Tsukasa
類。昨日は……悪かった
Tenma Tsukasa
Tsukasa
オレは、ショーが失敗したことで頭がいっぱいになって、 一番大事なものを見落としていた
Tenma Tsukasa
Tsukasa
類の言う通り、最高のショーには仲間が必要だ! オレがしたことは間違っていた!
Tenma Tsukasa
Tsukasa
簡単に許されるとは思っていない。 だが、オレはまた類と……!
Kamishiro Rui
Rui
……反省した、ってところかな?
Kamishiro Rui
Rui
悪いけど、それはどうでも良い、かな。 元より君と寧々の問題だからね。 寧々が君を許せばそれで良いのさ
Kamishiro Rui
Rui
でも……きっと、君と僕は相容れない
Tenma Tsukasa
Tsukasa
……どういう意味だ?
Kamishiro Rui
Rui
君が最高のショーをやりたいのは、 結局、自分がスターになるためだろう?
Kamishiro Rui
Rui
僕はただ、最高のショーができればそれで良い。 君と僕は、根本的に価値観が違うのさ
Tenma Tsukasa
Tsukasa
それは……確かにそうだった。 でも思い出したんだ! 本当は、オレは……!!
Kamishiro Rui
Rui
寧々に、ステージに立つ気持ちを取り戻す機会を 与えてくれたことには感謝するよ
Kamishiro Rui
Rui
でも僕はもう、君とショーをしたいとは思わない
Tenma Tsukasa
Tsukasa
……!
Kusanagi Nene
Nene
類……!
Kamishiro Rui
Rui
少しの間だけど、楽しかったよ。 ……ありがとう
Otori Emu
Emu
あ……! 司くん! 類くん、追いかけなくていいの!?
Tenma Tsukasa
Tsukasa
……良くない! 良いわけがあるか!
Tenma Tsukasa
Tsukasa
だが、追いかけて……オレは何を言えばいいんだ……?
ワンダーステージ
Kusanagi Nene
Nene
これから……どうする……?
Tenma Tsukasa
Tsukasa
…………
Otori Emu
Emu
むむむむむーっ!!
Tenma Tsukasa
Tsukasa
なっ! なんだ突然っ!! 近いぞ!!
Otori Emu
Emu
司くんは、類くんとショーやりたいんでしょ!?
Otori Emu
Emu
じゃあ、あきらめちゃダメだよっ!
Kusanagi Nene
Nene
……司……
Kusanagi Nene
Nene
……類は、最高のショーをしたいってずっと思ってる。 だから、仲間と一緒にショーをやりたいって気持ちは、 今も持ってると、思う……
Kusanagi Nene
Nene
だから、考えよう……! また一緒にやるために……!
Otori Emu
Emu
うん! それに、司くんは未来のスターなんだよ! だったら類くんを笑顔にしなくっちゃ!
Tenma Tsukasa
Tsukasa
……!
Tenma Tsukasa
Tsukasa
ああ。そうだな。 よし……作戦会議だ!!
ワンダーランドのセカイ
ミク
司くん、どうしてるかなー? みんなと仲直りできてるといいんだけど……
KAITO
KAITO
……おや? そんな話をしていたら、また来てくれたみたいだよ

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