かつてのクラスメイト
なんだよそれ。そんなバカみたいなことできるわけないだろ。 もっとまじめに考えろよ
かつてのクラスメイト
ぼく達を危険な目にあわせて、おもしろがってるだけじゃないの?
かつてのクラスメイト
……もう、ついていけないよ……
Kamiyama Street
Rui
………………
Rui
みんなして待ち伏せかい? 悪いけど、僕の考えは変わらないよ
Tsukasa
……見てほしいものがある
Rui
何を見せられても一緒だ。 言っただろう。僕はもう君とショーをする気は……
Emu
えーい!! 類くんつかまえたっ!
Nene
え……えいっ!
Rui
えむくん? 寧々まで……?
Emu
やっちゃえ司くーん!
Tsukasa
ああ! 見てもらうぞ類! これがオレの……本当の想いだ!!
Rui
……!?
ワンダーランドのセカイ
Rui
ここは、以前行ったあの……?
ミク
ハロー、えぶりわ~ん♪ 今夜のショーは、みんなが笑顔になるスペシャルショーだよ~♪
KAITO
さあみんな、お客さんを笑顔にする準備はいいかい?
Tsukasa
ああ!! もちろんだ!!
ミク
あるところに、ヘンテコな旅の一座がいました~♪
ミク
一座にいるのは、目立ちたがり屋な座長に、 話を聞かない道化役者、人前で歌が歌えない歌姫!
ミク
そんなメンバーなので、 一座がショーをしても、お客さんはなかなか集まりません!
ミク
……けれどそんなある日、一座は偶然、 森の中でひとりショーをする錬金術師に出会いました♪
座長
『君のショーはすばらしい! 君と一緒にショーをすれば、 きっとたくさんの客が集まって、大人気の一座になれるぞ!』
錬金術師
『……誰だい?』
座長
『錬金術師よ、オレはショーを作りたい! 力を貸してくれないか?』
座長
『必ず楽しいショーにしてみせる!!』
錬金術師
『ショーを……。 ……そうかい。それなら少しだけ力を貸すよ』
道化
『わ~い! 一緒にがんばろうね!』
歌姫
『……わ、わたしも、歌えるかしら……!』
Rui
寧々……
ミク
錬金術師は、人前で歌えない歌姫のために、 代わりに歌声を届けてくれる人形を作りました
ミク
そしてショーのために、雷の光、風吹く舞台、 大きなドラゴンのカラクリまで用意してくれたのです!
ミク
けれど、ショーの途中で人形が壊れてしまい、 ショーは大失敗!
座長
『ああ、こんな酷い失敗をするなんて! みんなお前達のせいだ!』
ミク
座長は、頭に血がのぼるあまり、 みんなから笑顔を奪ってしまい……
ミク
一座はバラバラになってしまいました
ミク
けれど、ひとりぼっちになった座長は、 突然とても寂しくなってしまいました。 ショーを作っている時は、あんなにも楽しかったのに……
ミク
するとそこに、かわいい妖精がやってきました♪
妖精
『キミは、どうしてショーをやるの? 本当は、みんなのニコニコした顔が 見たかったんじゃないのかな』
Rui
……!
座長
『……そうだ、オレは……』
ミク
座長は、ショーを始めた頃のことを思い出し、 仲間を責めたことを反省しました
座長
『オレはあの日見た、ショーのスターのようになりたかったんだ。 妹と、オレに、笑顔をくれた……あんなスターに』
座長
『それなのに、いつしかそれを忘れてしまっていた。 でも、ようやく思い出せた!』
座長
『オレは……オレは、みんなに笑顔になってほしい。 だから、もう一度、みんなとショーをしたい!』
Rui
……………………
ミク
座長は深く謝って再び仲間を集めました。 しかし錬金術師は、座長を信じられません
ミク
座長は本当にショーをやりたいのではない。 ただ、人気者のスターになりたいだけではないか、と
Rui
……………………
ミク
それでも座長は、 どうにか錬金術師に戻って来てもらおうと考え……そして
ミク
錬金術師のためにショーをしました。 精一杯のショーの後、座長は呼び掛けます
座長
『……ああ、そうだ。オレの夢は、スターになることだ。 でもそれは、みんなに笑顔をあげるスターだ!』
座長
『観客が笑顔になって、そして、仲間も笑顔になれる! そんな最高のショーをやるのが、オレにとってのスターだ!』
座長
『信じて欲しい! 今度こそ、みんなをショーで笑顔にする!』
Tsukasa
……だからもう一度、 オレと一緒にショーをやってくれないか?
Rui
………………
KAITO
……さて、錬金術師はどうすると思う?
Rui
え? その役は、あなたの役じゃ……
KAITO
いいや。僕はここまでの代役だよ。 それに、ここから先の展開は、まだ決まっていないんだ
Rui
…………
Rui
ショーでなら、気持ちが伝わるとでも思ったのかい?
Tsukasa
ああそうだ!
Tsukasa
オレはいつだって、ショーからたくさんのものを受け取った。 ショーを見て感動して、興奮して……! 『スターになってみんなを笑顔にする』という夢も貰った!!
Tsukasa
だから、オレの本当の想いを伝えるなら、 ショーしかないと思ったんだ!!
Rui
…………
Tsukasa
類!! オレと一緒にショーをやってくれ!! 頼む!!
Rui
…………
Rui
……フフ
Rui
観客も、仲間も、笑顔になる……最高のショー、か。 悪くないね
Rui
でも、まだまだだ。 勢いだけじゃ、人の心は動かせない
Tsukasa
…………っ
Rui
さて――それじゃあ、どんな演出をつけようか? 司くん
Tsukasa
え……?
Nene
それって……
Emu
も、もしかして……!?
Tsukasa
類……!
Rui
おやおや、間違えないでくれたまえ。 僕は類じゃない
Rui
錬金術師さ