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< POP IN MY HEART!! | Story
Chapter 6: ? (edit)
『スマイリー』エリア ("Sumairii" Eria)
『スマイリー』エリア ("Sumairii" Eria)
Tsukasa
はぁ……かなり寄り道をしたが、
どうにか辿り着くことができたな
どうにか辿り着くことができたな
Emu
この子のお父さんとお母さん、いるかな~?
えーと……
えーと……
Lost Girl
Mommy! Daddy!
Lost Girl's Mother
Mary......!
Nene
あ……!
あの人がお母さんみたい
あの人がお母さんみたい
Emu
うん! あの子、メアリーちゃんっていうんだね
Rui
それにしても、まっすぐに飛びついていったねえ
Tsukasa
ああ。母親のほうも喜んでいるようでよかったな
Lost Girl's Mother
Thank you so much for taking care of our daughter!
Rui
“娘の面倒を見てくれてありがとう!”
だってさ
だってさ
Emu
えへへ! どういたしまして!
メアリーちゃんも、よかったね!
メアリーちゃんも、よかったね!
Mary
Thank you Emu!
Emu
わっ!
Mary
That was a fun adventure!
Tsukasa
今、なんて言ったんだ?
Rui
“ありがとう、えむ。冒険できて楽しかった”
というところかな
というところかな
Emu
……えへへっ!
あたしも楽しかったよ!
あたしも楽しかったよ!
Miku
『あの子がニコニコしてくれて、
本当によかったね~!』
本当によかったね~!』
Luka
『そうね~。
お母さん達と会えて、本当に嬉しそうだったわ~』
お母さん達と会えて、本当に嬉しそうだったわ~』
Rin
『うんうんっ!
これでみ~んな笑顔だね~♪』
これでみ~んな笑顔だね~♪』
Tsukasa
ああ。時間はかかったが、
どうにか使命を果たすことができたな!
どうにか使命を果たすことができたな!
Nene
ジェットコースターの前から動かなかった時は
どうしようかと思ったけど……
どうしようかと思ったけど……
Rui
けれど、あの子が連れまわしてくれたおかげで、
思いがけずいろいろと学ぶことができたと思うよ
思いがけずいろいろと学ぶことができたと思うよ
Emu
うんっ!
Emu
……あ!
そろそろライリーさんとの待ち合わせの時間だよ!
そろそろライリーさんとの待ち合わせの時間だよ!
Nene
あ、もうそんな時間? じゃあ移動しないとね
Tsukasa
たしか『スマイリー』エリアに集合と言っていたな
Rui
『スマイリー』……有名な作品だけど、
あれはライリー・エンターテインメントの作品だったかな……?
あれはライリー・エンターテインメントの作品だったかな……?
Emu
みんなー! はやくはやくー!
Emu
早く行って、ライリーさんにいーっぱい
ここのお話してもらおうっ!
ここのお話してもらおうっ!
Nene
あ……! ちょっと待ってよえむ!
Emu
えっと、ライリーさんは……いた!
Tsukasa
ああ、あのメリーゴーランドの前だな。
ライリーさん!
ライリーさん!
Riley
やあ!
みんな、僕らのパークを楽しんでくれたかい?
みんな、僕らのパークを楽しんでくれたかい?
Tsukasa
はい! 身をもって、このパークの
素晴らしさを体験することができました!
素晴らしさを体験することができました!
Rui
そうですね。
誰もが笑顔になれる……言葉にするだけであれば簡単です
誰もが笑顔になれる……言葉にするだけであれば簡単です
Rui
ですがここは、その理念が隅々までいきわたっている。
本当に素晴らしい場所だと思いました
本当に素晴らしい場所だと思いました
Nene
うん。
どのお客さんも、みんな笑顔になれてたしね
どのお客さんも、みんな笑顔になれてたしね
Riley
それはよかった!
君達に来てもらった甲斐があったというものだよ
君達に来てもらった甲斐があったというものだよ
Riley
そうだ、僕からいろいろ話を聞きたいと言ってくれていたね。
何か質問があれば——
何か質問があれば——
Emu
はいはいはーい!!
Riley
おや、元気いっぱいだね。
えむさん、どうぞ
えむさん、どうぞ
Emu
あたしも、ここは『みんなを笑顔にしたい』っていう
気持ちがいーっぱい詰まってる場所だって思いました!
気持ちがいーっぱい詰まってる場所だって思いました!
Emu
きっと、みんなを笑顔にするにはどうしたらいいんだろうって、
いっぱいいっぱい考えたんだろうなって思って……
いっぱいいっぱい考えたんだろうなって思って……
Emu
えっと、だから……えーっと
Emu
『こうしたい』って思った時、ライリーさんはどうやって
形にしていったんですか?
形にしていったんですか?
Riley
……なるほど。
それはなかなかいい質問だね
それはなかなかいい質問だね
Riley
たとえば、『ミュージックオブジャングル』のエリアを
作るのは、とても難しかった
作るのは、とても難しかった
Riley
あそこは元々、“本物のジャングルで冒険体験ができる場所”に
するために、本物の熱帯雨林の木を移植しようとしていたんだ
するために、本物の熱帯雨林の木を移植しようとしていたんだ
Nene
え? 本物の?
Riley
ああ。お客さん達に、作品の登場人物と
同じような体験をしてもらいたかったし、
何より楽しんでほしかったからね
同じような体験をしてもらいたかったし、
何より楽しんでほしかったからね
Riley
けれど、ここで予算がネックになった。
熱帯植物をアメリカで維持するとなると、
管理にとんでもない費用がかかるんだ
熱帯植物をアメリカで維持するとなると、
管理にとんでもない費用がかかるんだ
Riley
そのうえ、メインエリアに人手をとられて、
人員もあまり用意できなかった
人員もあまり用意できなかった
Emu
(……! あたし達と一緒だ……!)
Emu
ライリーさんのところでも、人とか、お金とか、
足りなかったんですかっ?
足りなかったんですかっ?
Riley
もちろん。映画による収益はそれなりにあったけど、
それでも使える人間も予算も限られていたよ
それでも使える人間も予算も限られていたよ
Riley
だから僕らは、本来理想としていた“本物の密林”を
諦めるしかなかったんだ
諦めるしかなかったんだ
Emu
……!
Nene
それは……まあ、仕方がないですよね
Riley
でも、ただ妥協したわけじゃない
Rui
というと……?
Riley
まず本物のジャングルに近づけるべく、植物学者を招いたんだ。
作り物でも、最大限ジャングルらしくなるようにね
作り物でも、最大限ジャングルらしくなるようにね
Riley
彼女達のおかげで外観はかなり本物に近づいた。
あとは人工の滝を作ったり、現地に近い匂いを調べたり、
ありとあらゆる方法でジャングルを再現していったんだ
あとは人工の滝を作ったり、現地に近い匂いを調べたり、
ありとあらゆる方法でジャングルを再現していったんだ
Rui
匂いを……
Rui
……この木は、本物ではなくイミテーションのようだね。
しかし実際のジャングルにいるような気分になるのは
なぜだろう……?
しかし実際のジャングルにいるような気分になるのは
なぜだろう……?
Rui
なるほど、だからか……
Riley
そういったわけで、安心で安全な人工のジャングルを
作り出すことに成功し、お客さん達に
満足してもらうことができたんだよ
作り出すことに成功し、お客さん達に
満足してもらうことができたんだよ
Riley
現実と折りあいをつけながら、創意工夫で理想を追い求める。
そういったやりかたで、ここを作り上げていったんだよ
そういったやりかたで、ここを作り上げていったんだよ
Emu
…………
Riley
……おや、本社から連絡が入ったようだ。
すまないけれど、少し待っていてほしいな
すまないけれど、少し待っていてほしいな
Nene
……どうしたの? えむ
Emu
うえっ?
ど、どど、どうしてもないよ!
ど、どど、どうしてもないよ!
Tsukasa
どうもしないわけがなかろう。
思い切り顔が沈んでいるぞ
思い切り顔が沈んでいるぞ
Rui
今日は、迷子の子と一緒にあちこち見ている時、
何かメモをしたり、考えこんでいるような顔をしていたしね
何かメモをしたり、考えこんでいるような顔をしていたしね
Nene
……えむ、前も言ったでしょ?
何か悩んでるなら、ちゃんと言ってよね
何か悩んでるなら、ちゃんと言ってよね
Emu
あ……
Emu
ごめんねみんなっ!
隠すつもりは全然なかったんだけど……
隠すつもりは全然なかったんだけど……
Emu
えっとね……すごいなあって思ってたんだ
Nene
すごいって……ライリーさんが?
Emu
うん。お金や人が足りなくても、『こうしたい』って思う形に
近づくために一生懸命考えてて——
近づくために一生懸命考えてて——
Emu
あたしとは、全然違うなって……
Tsukasa
んん? どういうことだ?
Emu
あたし、ずっとずっと、ワンダーステージも
フェニックスワンダーランドも、
“みんなが笑顔になれる場所”にできたらいいなって思ってたの
フェニックスワンダーランドも、
“みんなが笑顔になれる場所”にできたらいいなって思ってたの
Emu
でも……みんなが来るまで、
どうしたらいいのか全然わからなかったんだ
どうしたらいいのか全然わからなかったんだ
Rui
……けれど、あのナイトショーのアイディアをくれたのは、
えむくんだよ
えむくんだよ
Emu
違うよ!
あれだって、ずっとやれたらいいなって考えてたけど、
ちゃんと形にしてくれたのは類くんだもん
あれだって、ずっとやれたらいいなって考えてたけど、
ちゃんと形にしてくれたのは類くんだもん
Emu
それに類くんだけじゃないよ。
寧々ちゃんは、歌でみんなを笑顔にできるし
寧々ちゃんは、歌でみんなを笑顔にできるし
Emu
司くんは、司くんのキラキラで、
キャストのみんなの気持ちを変えてくれたでしょ?
キャストのみんなの気持ちを変えてくれたでしょ?
Emu
……でもあたしはいつも、夢みたいなことばっかり
Emu
だからお兄ちゃん達と話してても、
全然力になれなくて……
全然力になれなくて……
Tsukasa
えむ……
Emu
だからね、あたしも、みんなやライリーさんみたいに、
夢を形にできるようにならなきゃなって思ってたの
夢を形にできるようにならなきゃなって思ってたの
Emu
それで、いろいろ考えちゃってたんだ。
……心配かけちゃってごめんね
……心配かけちゃってごめんね
Nene
……そうだったんだ
Rui
夢を、形にできるように……か。
それはたしかに必要なことではあるけれど……
それはたしかに必要なことではあるけれど……
Tsukasa
…………
Tsukasa
だが、えむ。お前は……
Riley
待たせたね! 電話は終わったよ!
Tsukasa
うおっ!?
Riley
ん? どうかしたのかい?
何やら真剣なムードだけれど……
何やら真剣なムードだけれど……
Tsukasa
あー、そうですね。ちょっと話をしていたんですが……
Emu
だ、大丈夫ですっ!
あとでまたちゃんと話しますっ!
あとでまたちゃんと話しますっ!
Tsukasa
……そうだな!
この話はあとでじっくり話すとしよう
この話はあとでじっくり話すとしよう
Riley
そうかい?
それならいいんだけど……
それならいいんだけど……
Riley
——実は、このエリアに来てもらったのは、
君達にぜひ見せたいものがあったからなんだ
君達にぜひ見せたいものがあったからなんだ
Emu
見せたいもの?
Riley
ああ。——ここだよ