POP IN MY HEART!!/Story/Chapter 3

From Sekaipedia
Otori Emu
Emu
(よーし! 今日はいーっぱい勉強するぞ~!
えいえいわんだほい!)
Otori Emu
Emu
(ええっと、お兄ちゃん達の話を聞いてたら、
うちのキャストさんの人数とか、全部のエリアにどれくらいの
お金がかかるのかとかは、なんとなーくわかったから——)
Otori Emu
Emu
(まずは、うちとライリーさんのパークが
どれくらい違うのか調べてみよう!)
Tenma Tsukasa
Tsukasa
えー、ショーステージが
この辺りにあるはずだが……
Kusanagi Nene
Nene
それにしても、このエリア、本当に城下町みたいだね。
すごいな……
Kamishiro Rui
Rui
ここは『リトル・キングダム』——中世ファンタジー風映画の
エリアだから、その世界観を再現しているんだね
Kamishiro Rui
Rui
ライリードリームパークは、
ライリー・エンターテインメント社で作られた
映画の世界観を再現する造りになっている
Kamishiro Rui
Rui
そういったタイプのパークは、昨今珍しくはないけれど——
ここは、それらのパークに比べても力を入れているようだね
Otori Emu
Emu
エリアごとに世界が違うのって、すっごく楽しいね!
Otori Emu
Emu
あ、世界っていえば……!
ライリーさんもお兄ちゃんもいないから、もう大丈夫だよね!
Otori Emu
Emu
ミクちゃーん! もう出てきて大丈夫だよー!
Hatsune Miku (Wonderlands×Showtime)
Mikuの声
『はーーーいっ!!』
Hatsune Miku (Wonderlands×Showtime)
Miku
『呼ばれて飛び出てみっくみく!
ミクだよ~っ☆』
Kagamine Rin (Wonderlands×Showtime)
Rin
『リンもリンも~♪ 飛び出てリンリン♪』
Kagamine Len (Wonderlands×Showtime)
Len
『じゃあボクも! 飛び出てレンレン♪』
Megurine Luka (Wonderlands×Showtime)
Luka
『あらあら~。
かわいいおしくらまんじゅうね~』
MEIKO (Wonderlands×Showtime)
MEIKO
『あっはっは! 
3人ともぎゅうぎゅうになってるわよ!』
KAITO (Wonderlands×Showtime)
KAITO
『呼んでくれてありがとう、えむちゃん。
今からみんなでショーを見に行くのかい?』
Otori Emu
Emu
うん!
『リトル・キングダム』のショーを見に行くんだ!
Kamishiro Rui
Rui
おそらく劇場は暗いから、他の観客に見つからないように
一番後ろの席に座れば、ミクくん達も見ることはできると思うよ
KAITO (Wonderlands×Showtime)
KAITO
『それはよかった。
それじゃあみんな、騒がずに大人しくしてるんだよ』
Hatsune Miku (Wonderlands×Showtime)
Miku
『はーい!』
Kagamine Rin (Wonderlands×Showtime)
Rin
『はーい☆』
MEIKO (Wonderlands×Showtime)
MEIKO
『ふふっ。まるで引率の先生みたいね、カイト!』
KAITO (Wonderlands×Showtime)
KAITO
『え? 
あははっ、たしかにちょっと先生みたいかもしれないね』
Tenma Tsukasa
Tsukasa
——お、見つけたぞ!
あそこがショーステージだ!
Tenma Tsukasa
Tsukasa
それではみんなでショーを見るぞ!
用意はいいか!?
Hatsune Miku (Wonderlands×Showtime)
Miku
『おーっ☆』
King
『Come on, stab me in the heart!』
Prince
『Dad...Please don't make me do this!』
Otori Emu
Emu
(うわわわ~!!)
Kusanagi Nene
Nene
(あんなアクション、どうやってやるの!?
壁まで走ってて……映画で見たシーンよりすごいかも!)
Kamishiro Rui
Rui
(……なるほど、仕組みそのものは
シンプルなワイヤーアクションだね。
しかし、練度が違う。本当に飛んでいるかのようだ)
Kamishiro Rui
Rui
(しかし何より一番素晴らしいのは——)
Tenma Tsukasa
Tsukasa
(——なんという演技力だ……!)
Tenma Tsukasa
Tsukasa
(今までも海外公演の映像は見たことがあるが、
生で見ると、まるで迫力が違う……)
Tenma Tsukasa
Tsukasa
(声の出しかたも、小さな仕草までも……完璧だ。
役の心情が痛いほど伝わってくる)
Tenma Tsukasa
Tsukasa
(自然と惹きつけられて、目が離せない。
これが——)
Tenma Tsukasa
Tsukasa
これが、世界レベルのショーキャストなのか……
KAITO (Wonderlands×Showtime)
KAITO
『…………』
Otori Emu
Emu
ほわ~……
Kusanagi Nene
Nene
ちょっと、えむ。……えむ!
Otori Emu
Emu
ふぇ?
はっ! ショーが終わってる!?
Kusanagi Nene
Nene
もう、何度も声かけたのに今気づいたわけ?
ま、ぼーっとしちゃう気持ちはわかるけど
Kamishiro Rui
Rui
フフ、とても引きこまれるショーだったね
Otori Emu
Emu
うんっ!
ドキドキワクワクポポポポ~ってなっちゃったー!
Otori Emu
Emu
(……あ! でもそれだけじゃダメダメ!
今日は勉強しにきたんだもん!)
Otori Emu
Emu
えっと、たしかキャストさんは全部で20人くらいいて、
ステージの客席は——
Tenma Tsukasa
Tsukasa
…………
KAITO (Wonderlands×Showtime)
KAITO
『司くん』
Tenma Tsukasa
Tsukasa
……ん? どうしたカイト
KAITO (Wonderlands×Showtime)
KAITO
『司くんが難しい顔をしているみたいだったから、
少し気になってね』
Tenma Tsukasa
Tsukasa
ああ……少し考えごとをしていただけだ
KAITO (Wonderlands×Showtime)
KAITO
『考えごとって?』
Tenma Tsukasa
Tsukasa
それは……。
……………………
KAITO (Wonderlands×Showtime)
KAITO
『——大丈夫だよ、司くん』
KAITO (Wonderlands×Showtime)
KAITO
『君の夢のために、一歩ずつ進めばいい』
Tenma Tsukasa
Tsukasa
……!
Tenma Tsukasa
Tsukasa
フッ、さすがだな。
お見とおしというわけか
Tenma Tsukasa
Tsukasa
……そうだな。オレは、未来のスターだ
Tenma Tsukasa
Tsukasa
今は少しずつ、だが着実に、
オレの一歩を進んでいくとしよう!
Tenma Tsukasa
Tsukasa
とても素晴らしいショーだったな!
オレももっと役者として成長すべく、
腕を磨いていこうという気持ちになった!
Kamishiro Rui
Rui
おや、どうやらいい刺激をもらったようだね。
まあそれはもちろん僕もだけれど
Tenma Tsukasa
Tsukasa
ならばよし!
ではこの調子で次も見ていくぞ!
たしか他のエリアにもショーステージがあっただろう?
Otori Emu
Emu
うん! レッツゴーゴー!
Kusanagi Nene
Nene
えーっと、他のエリアのショーは……、
今からだとちょっと時間があくみたい
Hatsune Miku (Wonderlands×Showtime)
Miku
『じゃあじゃあ、次のショーの時間まで
アトラクションに乗ろうよ!』
Megurine Luka (Wonderlands×Showtime)
Luka
『あら~、いいわね~。
とっても楽しそうだわ♪』
Kagamine Len (Wonderlands×Showtime)
Len
『あ、でもみんなはここに勉強しに来たんだよね。
普通に遊んじゃっていいのかな?』
Kamishiro Rui
Rui
ああ、それなら大丈夫だよ
Kamishiro Rui
Rui
ライリーさんも、このパークからいろいろなことを
感じ取ってほしいと言っていたし、
きっとショー以外のことも勉強できるはずだからね
Otori Emu
Emu
うんっ!
アトラクションのこともいっぱい勉強しよーうっ!
Kusanagi Nene
Nene
それじゃ、どのアトラクションから行く?
地図を見る限りだと、近くに『ミュージックオブジャングル』
と『ブルーワールド』のエリアがあるみたいだけど
Otori Emu
Emu
ん~、どっちがいいかな~。
……ん?
MEIKO (Wonderlands×Showtime)
MEIKO
『あら……?』
MEIKO (Wonderlands×Showtime)
MEIKO
『ねえ、何か聞こえない?』
Kusanagi Nene
Nene
え?
何かって?
MEIKO (Wonderlands×Showtime)
MEIKO
『はっきりとは聞こえないんだけど、子供の泣き声みたいな……』
Otori Emu
Emu
……うん! あたしにも聞こえるよ!
ちっちゃい子が泣いてる!
Tenma Tsukasa
Tsukasa
泣いているだと? ……まったく聞こえん!!
Kamishiro Rui
Rui
だねえ。
でも、えむくんの目と耳のよさは疑いようがないな
Kusanagi Nene
Nene
そこだけ聞くと野生動物みたいなんだけど……
Hatsune Miku (Wonderlands×Showtime)
Miku
『泣いてる子がいるなら、
ミク達が笑顔にしてあげなくちゃ!』
Kagamine Rin (Wonderlands×Showtime)
Rin
『おおーっ!』
KAITO (Wonderlands×Showtime)
KAITO
『ふふ。その気持ちは僕も同じかな』
Tenma Tsukasa
Tsukasa
ふむ。そうだな。泣いている子供をそのままにしておくなど、
オレ達ではない!
Tenma Tsukasa
Tsukasa
それで、声はどっちからしているんだ?
Otori Emu
Emu
うーんと……あっちから聞こえる気がする!
MEIKO (Wonderlands×Showtime)
MEIKO
『ええ、私もあっちだと思うわ! 行ってみましょ!』